56. まずは定期報告から
パシリカに向けて魔装車を走らせる一行の元に、いつもの着信が入った。
【プルルル……プルルル……ガチャ、あっ、女神様、ステレオタイプだ】
『第6の術、使ったみたいねユタカ青年』
「やはりわかりますか」
『そりゃあ分かるわよ、アンタ激痩せにも程があるでしょ!?誰なのよアンタ!痩せたら全然キモオタじゃないじゃない!』
「女神様、好きです」
『や、やめろやめろ〜!バカタレ!いい?第6の術は発動条件としてユタカ青年の魔力をごっそり持っていくの、今回は脂肪が糧になって持って行ったけど、もう発動は出来ないわよ?したら私直属の使徒でも死ぬからね!?』
「話に入って悪いがな、アンタがフォルトゥナ様ってやつか?」
『そうよマリーゴールド・タッチアップル。私がこの世界の創造主フォルトゥナよ!崇めなさい!』
「いいたい事は色々あるがよ、ユタカの第6の術が糧を消費して発動するのはわかった、つまりコイツにとって脂肪は、蓄積された魔力の塊だった訳だな?」
『そういう事になるわね』
「そうか……!だからコイツから膨大な魔力を感じてるのにコイツ自身はすぐにガス欠になるのか……!」
豊の魔力はこの世界の魔力法則とは異なる、本来この世界の人間にある魔力は血液に含まれている
魔力の濃度はひとりひとり個人差があるが豊はそれに加えて
【脂肪に魔力を貯めることが出来る】
しかし、内臓脂肪や皮下脂肪からは魔力を取り除く事が極めて困難で
豊にとって魔力とは【体内のエネルギー】と同じであった
運動してすぐに痩せないのと同じ様に
まずは身体に吸収される前のエネルギーが優先的に消費され、それを越えて消費をしようとすると蓄積された脂肪がエネルギーに変換され消費されるのと同じ様な理屈である 。
体内の魔力が消費される時の作用によって
豊の脂肪は綺麗さっぱり無くなり、おまけで皮膚も縮んだということであった。
「第6の術は体内の魔力数をはるかに越えて消費し一時的な超人化を成す……という事だな」
「そんな恐ろしい魔術だったのか……!」
「他人事みたいに言うな!ったく……死んでもおかしくない話なんだぞ……わかってんのか全く……」
「マリーありがとう、心配してくれて……」
痩せた豊の顔を直視したマリーゴールドは顔を逸らす
「礼なんかいらねぇんだよ……!!」
『今後は十分気をつけなさいね、ちなみに幸福度は13%まで回復したわ、このギルダム王国ではほぼ飢えで苦しむ人々はもう居ないみたいよ、やったわね』
「ならば、安心して他の国に赴けますな!やりましたぞ!成し遂げたぜ!」
「ごしゅじんさまの!いつもの口調キター!!」
「久しぶりですね、ユタカさんのその口調」
「ほら、さっさと獣の国に行くぞ、私が居れば国境はパス出来るからな」
『これで定期連絡おわり、次の活躍を期待しているわ』
【ガチャ、ツーツー……】
「目指すは獣の国、パシリカ!みんないくぞ〜!」
「「「おー!!」」」
「おー!ケロ!」
「今の声誰だ!?!?」
二章、一気に投稿しましたが
これにて終了です。
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