46. 塩と胡椒で大儲けしたいが
マリーゴールドとレーヌが魔装車に夢中になっていた頃、豊も着々と村の発展を進めていた。
現在村は【おいし草】の栽培を手掛けている
以前、罠餌に使ったおいし草だが、人間が食べると適度な塩分と刺激があって塩胡椒の代役になる。
この大陸の人達が塩不足に悩まないで済むのは全ておいし草のおかげである。
ただ、おいし草は人工栽培が難しいのでどうにか栽培法を確立出来ないかと豊は考えていた。
野生のおいし草は水が綺麗で光量が多い場所に自生している、その事を考慮し豊はある事を実行する。
豊はマリーゴールドをサポートに入れ
【時を駆ける創造】で
銀鏡反応を駆使して鏡を作った
知識はマリーゴールドがサポートし
細かい計算等は魔術が補助してくれるので
彼は詳しい反応式を知る必要は特にない。
こうして出来た鏡をおいし草の畑に数枚並べ、太陽の反射光を利用し光量を増やした結果
おいし草は思惑通り成長した。
たくさんの種を残し、これからも人々の健康と食卓を支えてくれることだろう
因みに銀鏡反応が発見されたのは19世紀前半の話なので
この世界ではかなりのオーバーテクノロジーとなる
故にこの鏡を見た所で真似したりするのは不可能だったりする。
次は後回しになっていた医者の問題である
豊とルルが滞在している状態なら
病気や怪我の心配はない。
しかし、それではいつまでたっても旅に出られない為
魔術適性のある村人を集めヒールの修得に努めてもらう。ロシィとルル呼んでヒールの実技演習を行う。
ルルの影響でロシィもヒールを使用できる様になっていた
魔術は適性がある人物が実際魔術を目の当たりする事で修得する場合もある
ヒールが使える様になればあらゆる地域で働く事が出来る
現在ヒール及びポーションの製造は
アリア教団という宗教団体に半独占されている状態にあり、一般の人が習得する機会はほとんどない
アリア教団は治療に高額なお布施を要求する為
金持ちしか相手にしないと悪評名高い団体であり、人々の救済とは程遠い存在となっていた。
故に出所はどこであろうともヒールは有用な魔術のひとつなのだ
5人中2人がヒールを開花させ
その2人から更に他の3人にヒールを開花させてほしいという都度を伝えた
将来的にはこの5人には治癒師になってもらい活躍してもらう予定であった
もし治癒師となってから村を出ることを望むものが出たら
それは仕方ないと思う他ないが、そこは豊の手腕。
衣食住に困らず、遊ぶ場所や買い物も出来て収入が安定しているうえに結婚も出産もサポートしてくれる
今この村より好条件な場所は他にはない
他の土地が生活基盤を整え安定するまでは移住を望む声は出てこないだろう。
さらには村の復興をやり遂げて発展に取り組む際に週休3日制の導入を提案
元々この世界にも季節、時間の定義が存在しており大体地球と変わらない
一応、豊はこっちに来てから日時計を使い
1日の時間の流れを計算してはいたが
マリーゴールドの持つ知識によりそれは確かなものとなった
出来るだけの準備をしたいと
道徳、倫理、教育法などの様々なジャンル本を大量に生産していく
曖昧な書き方は読み手に間違った知識を植え付けるのでわかりやすく絵本や漫画も多数導入した
【時を駆ける創造】により作られた本の数々は先日完成した図書館に保管し
数がないので持ち出し禁止の魔術をしっかりと施した
図書館の評判は上々で休みの日には皆揃って訪れる人気スポットになった
現在の住人は800人程になり300家族以上が暮らしている




