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38.タリア




ロシィの両親を探すべく

馬車でタリアへと向かった豊達

目的地へは馬車で2日程の距離となる。


港町タリアは有名な吟遊詩人が多く出る街である

楽器も発達しており

様々な音が街中で鳴り響いている


芸術や水産物で観光客を集めている賑やかな街だが、今回は観光ではないので

まっすぐと調査に乗り出した


情報と言えば酒場

という事で当たってみた所

この街にはそれなりに奴隷が多く住んでおり、特定は難しいとの事


まずは不特定多数の奴隷が公共事業で肉体労働をさせられている場所へと向かった


オーナーに銀貨を積んで掲示してもらった奴隷のリストには

ロシィの両親らしき人物は存在しなかった


盗賊団の帳簿には両親が同時に売れたと書いてあった

つまりは2人いると都合がいい職場

単純な肉体労働などではなくもっと他の……




「召使いか……!」

大きな屋敷、特に主人が遠征等で長く家を開けることがある場合、管理をする人間が必要だ。

それに夫婦ならば脱走を企てても互いの存在が枷となる為、逃げる事も難しくなる。


豊はこの街で大きな屋敷で、主人が良く家を空け

奴隷が召使いとして家を管理している屋敷を探す。


すると、一件だけ条件が揃う屋敷があった

アドルフ・ボドヴィンの屋敷である

アドルフ氏はギルダム王国で騎士を務めている

彼は単身赴任で今、ギルダムの王都にいる




屋敷を訪ねると召使いの女性が現れた

「はい、どちら様でしょうか」


「私、フォルトゥナ教団のユタカと申します、本日はこちらのお屋敷で働いている方について少しお尋ねしたいことが……」


「…………!!ロシィ……!!」


「お母さん!!お母さん!!」


豊の推理は当たっていた

親子の再会を目の当たりにし

豊とギャリオンは心から安堵した



「あぁ、ロシィ……私のロシィ!」

「お母さん、私ね、ごしゅじんさまに買われて今まで旅をしたの……!」

「そうなの……ありがとうございます……!娘の安否だけが心配で……主人も喜びます……!」


「ロアナ、お客様なの?」

「奥様……!実は……!」



豊達は今回の出来事を夫人に全て話した


「まぁまぁ……それはまた大変でしたでしょう?」

夫人はポワポワとした性格で何事にも動じない方であった


夫人に奴隷として働いている2人の解放をお願いした所

新しい人を長期で雇える分の金銭で解放すると言われたので

豊はギルダム銀貨200枚を出した

夫人はポワポワしながらも

「これならばもっと吹っかけられたかも」と笑っていたが

実はいくら出されても解放する気だったらしい


その後ロシィの父親、レシィが帰ってから

事情を話すと夫人と豊に深く感謝をした


ロシィの両親を探し当て

一行は再びハガンカへと向かった


馬車の中で豊は北の村の復興計画を話し

両親は豊に何度も繰り返し感謝した


ロシィは2年ぶりに両親に抱かれ眠った

その顔は子供らしく、とても安らかだった。


書き溜めはここまでとなります

次は番外編を書いて一旦終わりとなります

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