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月光の街31
「粘り強く探すしか無いと思うんだ、ヒロ」とマスターは言った。
マスターが助言する。
「満月の光が独楽を回しているように見える角度の場所を探すというのは正解だと思うよ、ヒロ」
ヒロが頷き答える。
「その場所が見付かるまで何とか探し続けたいのだけれども、アライグマが出て来たら、やはり脅威で逃げ出しちゃいますね、こっちは全く無防備だし。すいません、マスター」
マスターが柔和に微笑み言った。
「それはそうだよ。でもばったり鉢合わせしない限りは、こちらが危害を加えない限り、襲って来る事はまず無いと思えるから、それさえ気をつけて粘り強く探すしか無いと思うんだ、ヒロ」
ヒロがライムサワーを啜るように飲んでから泣き笑いの顔をして答える。
「分かりました。その場所を探し出して、僕の心がどのように動くかが問題なのですね、マスター?」
マスターが洗った灰皿をカウンターの上に置きながら答える。
「そうだね、ヒロ」




