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月のポエム  作者: 岩本翔
16/36

月光の街16

マスターがヒロの涙を慈しむようにそっと頷き答える。

ヒロが尋ねる。





「傷付き、身も心もぼろぼろになれば、僕は玩具の街で満月さんと一体化出来るのですか、マスター?」





マスターが悲しげに瞼を伏せ答える。





「いや、それは無いのだよ、ヒロ。君は告白すればする程に、満月の女性から遠ざかり、傷付いた分、満月の愛と一体化出来るのさ」




見るからに痛々しいヒロが改めて尋ねる。





「その愛は満月の心と交わす愛なのですか、マスター?」





落ち着き払った口調でマスターが頷き答える。





「そうだね、ヒロ」





「玩具の街に入り、それはどんな形で僕に訪れるのですか。マスター?」





マスター黙考した後静かに言った。





「それは玩具の街に入ってみなければ分からないのだよ、ヒロ…」




ヒロが熱く涙ぐみ言った。





「僕はとにかく満月さんに告白を繰り返し、殺されるような苦しみに耐えて、玩具の街に入らなければならないのですね、マスター?」





マスターがヒロの涙を慈しむようにそっと頷き答える。





「そうだね、ヒロ…」

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