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月光の街15
「自転車を漕いで行くのさ」とマスターは言った。
ヒロが答える。
「そうですね。僕は告白をします。でもマスター、僕はこのように傷付いても死なずに、殺されそうになっても死なないで満月を想い続け、告白するしか道は無いのですよね?」
マスターが微笑み頷き答える。
「そうだね、ヒロ。それが君の玩具の街への道標なのさ」
ヒロが悲しげに憂いを湛え尋ねる。
「マスター、玩具の街に僕はどうやって行くのですか?」
微笑みを湛えたままマスターが答える。
「満月の夜自転車を漕いで玩具の街に入るのさ。ヒロ」
「殺されそうになっても、僕はその時自転車を漕げるのですか、マスター?」
「そうだね、ヒロ」




