かの地を巡りて
「……何だい?こんな物騒な所に来て。」
此処は酒場。ナイフ投げや、ルーなどのトランプゲームなど、欲望まみれの物騒な場所だ。
「星巡りの伝説を解読することにした。……司教は少ししか話さなかったからな。」
「コルフィーヌが少ししか話さない、だって?」
「『かの地』が何か、解らず終わったところだ。」
……わかった。話すよ。仕方がないねぇという感じでゼディリアは話し始める。
■かの地
『かの地 』って言うのはねぇ、聖地のことさ。
あたしの故郷にたくさんあるところでね。
【聖地って何?】
あたしの母親が生まれた所や、眠っている墓だとか……そういう場所を聖地というのさ。
簡単に言うと、月姫の足跡を讚美するようなものなのさ。
「ゼディリア、何処から巡っていこう?」
【最初の目的地】
まぁ、そうだねぇ。ヴィルダネスや、イステンヒートに行くしか無さそうだよ。夏の武術大会があるからねぇ。
「絶対、関わりたくない人物がいるのだが……」
「何言ってるんだい。祭りに参加するわけないから大丈夫だろ?」
……あたしも、あのドS女とは関わりたくない。同感だよ。
でも、あの伝説には
『茨を焼き払い』って
……書いてあるのさ。
「スティニス、玉座に座る覚悟は?」
魔物を退ける覚悟が、アンタにはあるかい?
「……愛する人の為とあらば。」
俺は、玉座を奪うよ。
「ただ、今は時じゃないね。」
あたし、アラサーだもの。久々だから剣術が、錆びついているんじゃないかと、杞憂っぽいのに取りつかれているんだよね。
ごめんよ……我が息子。