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ショートショート 最後に驚きが待つ短い物語  作者: トワイライト


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1/1

第1回(#1~#5)

#1 願い箱


町の広場に、不思議な箱が置かれた。


願いを書いた紙を入れると、必ず叶うという。


「お金持ちになりたい」


そう書いた男は翌日、大金を相続した。


「有名になりたい」


そう書いた女はテレビに出演した。


噂は広まり、毎日長い列ができた。


ある日、一人の老人が紙を入れた。


その夜、箱は消えた。


町の人々は困った。


願いを叶える箱がなくなったからだ。


数日後、広場に張り紙が出た。


そこには老人の願いが書かれていた。


**『みんなが自分の力で生きられますように』**


---


解釈


人々は願い箱に頼るようになり、自分で努力することを忘れていました。


老人は「願いを叶える箱が必要なくなること」を願ったのです。


箱が消えたことで、人々は再び自分の力で人生を切り開かなければならなくなりました。老人の願いは、箱が叶えた最後の願いだったとも解釈できます。


■■■■■■■■■■■■■■■■


#2 未来の天気


男は一週間先の天気が分かるアプリを手に入れた。


驚くほど正確だった。


雨の日も、晴れの日も、一度も外れない。


男は傘を忘れなくなり、洗濯にも困らなくなった。


ある日、アプリを開くと見慣れない表示が出ていた。


明日の天気。


その欄にはこう書かれていた。


**「観測不能」**


不具合だろうと思った。


しかし翌日になっても表示は変わらない。


男は気味が悪くなり、家から出なかった。


昼過ぎ、友人から電話が来た。


「お前、ニュース見たか?」


男はテレビをつけた。


そこでは巨大隕石の地球接近が報じられていた。


衝突確率は極めて高いという。


男は震えながらアプリを開いた。


明後日の天気も。


一週間後の天気も。


すべて、


**「観測不能」**


になっていた。


---


解釈


このアプリは未来の天気を予測していたのではなく、未来そのものを観測していました。


隕石衝突によって人類が存続しない未来となったため、その先の天気を観測できなくなったのです。最後にアプリの正体が分かるタイプのショートショートです。


■■■■■■■■■■■■■■■■


承知しました。今後は最後の説明的な一文は入れず、解釈だけにします。


#3 最後の通知


男のスマートフォンに、ある日から通知が届くようになった。


**「あなたの寿命まで、あと30年」**


いたずらアプリだと思った。


消しても消しても通知は現れる。


翌日。


**「あなたの寿命まで、あと29年364日」**


数字は毎日減っていった。


だが、妙に正確だった。


通知に合わせて健康診断を受けると、隠れていた病気が見つかる。


危険な飛行機に乗る予定の日には、


**「本日の死亡確率上昇」**


と表示される。


男は次第にアプリを信じるようになった。


それから30年。


通知はついにこうなった。


**「あなたの寿命まで、あと1分」**


男は家で静かに待った。


30秒。


20秒。


10秒。


男は目を閉じた。


そして0秒になった。


何も起きなかった。


男はほっとした。


その瞬間、通知が変わった。


**「寿命の延長が承認されました」**


その下には小さく書かれていた。


**「広告を視聴いただきありがとうございました」**


---


解釈


男は寿命を予測するアプリだと思っていました。


しかし実際は、人間の寿命そのものが管理されている世界であり、寿命の延長すらサービスの一部だったことが示唆されています。


■■■■■■■■■■■■■■■■


#4 記憶の引っ越し


老人は、自分の記憶を若い体へ移せるサービスに申し込んだ。


手術は成功した。


目を開くと、そこには二十歳の体があった。


鏡を見る。


しわはない。


白髪もない。


老人は喜んだ。


もう一度人生をやり直せる。


そう思った。


数日後、職員が説明に来た。


「何か問題はありませんか?」


「問題?」


「記憶の移行後、ごくまれに違和感を覚える方がいます」


老人は首を振った。


だが、その夜。


ふと気付いた。


幼い頃の思い出が少し曖昧になっている。


翌週には、結婚式の記憶が薄れた。


一か月後には、妻の顔を思い出せなくなった。


慌てて職員に連絡した。


すると職員は答えた。


「説明書にも書いてあります」


「何をだ!」


「記憶容量には限りがあります。新しい人生が始まれば、古い人生から順に削除されます」


老人は震えた。


「それでは私は……」


職員は静かに言った。


「ご安心ください。数年後には、そのことで悩んだ記憶も消えます」


---


解釈


老人は人生を延長したつもりでした。


しかし実際には、新しい人生を得る代わりに過去の人生を少しずつ失っていました。


記憶が消え切ったとき、その人物は本当に同じ人間と言えるのか、という問いが残されています。


■■■■■■■■■■■■■■■■


#5 評価


ある朝、人々の頭上に数字が現れた。


0から100までの数字だった。


理由は誰にも分からない。


だが、人々はすぐに気付いた。


数字の高い人ほど、周囲から好かれ、信頼される。


就職も有利。


結婚も有利。


銀行の融資さえ通りやすい。


数字の低い人は相手にされなくなった。


男の数字は「42」だった。


高くも低くもない。


男は必死に善行を積んだ。


募金をした。


落とし物を届けた。


困っている人を助けた。


それでも数字は変わらない。


ある日、男は路地で倒れている老人を見つけた。


周囲の人々は見て見ぬふりをしていた。


老人の数字が「3」だったからだ。


男は老人を助けた。


病院まで付き添った。


その帰り道。


男の数字が初めて変わった。


42から41へ。


男は呆然とした。


翌日も。


翌々日も。


老人を助けたことを知った人々は男を避け始めた。


数字はどんどん下がっていった。


そして一年後。


男の数字は「1」になった。


そのとき初めて、男は気付いた。


数字は人格の評価ではない。


**多数派にどれだけ従ったかを示す数字だった。**


---


解釈


人々は数字を「善悪の評価」だと思い込んでいました。


しかし実際は、社会や集団への同調度を表す数字でした。


数字を信じ続けた結果、人々は自分で善悪を判断することをやめてしまったのです。

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