第22話 折れぬ心
戦場。
夜明け。
血と煙。
焦げた
鉄の匂い。
王都の城門は、
ひび割れていた。
帝国軍の
攻撃が
止まらない。
バルトは
城門前。
鎧は
割れ、
血が
滲む。
だが、
立っている。
ダニエルが
駆け寄る。
「団長、
下がってください!」
「無理だ」
「ここを
抜かれたら
終わりだ」
帝国親衛隊が
再編成。
今度は
三十人。
重装。
槍。
盾。
壁のような
陣形。
「突撃!」
衝突。
王国兵が
吹き飛ぶ。
バルトは
前へ。
一人、
斬る。
二人、
斬る。
三人目。
背後から、
槍。
貫通。
バルトの
脇腹。
「ぐっ……!」
血が
噴き出す。
膝をつく。
ダニエルが
叫ぶ。
「団長!」
帝国兵が
迫る。
剣を
拾う。
立ち上がる。
視界が
揺れる。
「まだだ……」
斬る。
一人。
二人。
限界。
倒れかける。
その時。
光。
ミレーヌ。
城壁の上。
涙を
流しながら、
祈る。
「生きて……!」
光の奔流。
治癒と
強化。
バルトの
傷が
塞がる。
痛みが
消える。
力が
戻る。
バルトは
立ち上がる。
吠える。
「退くな!」
白光が
爆発。
帝国兵を
薙ぎ払う。
親衛隊の
壁が
崩れる。
ランドが
突撃。
突破。
アランが
背後から
切り崩す。
帝国軍が
後退。
角笛。
撤退。
戦場に、
静寂。
バルトは
剣を
地面に
突き刺す。
立ったまま、
気を失う。
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医務室。
白い天井。
バルトは
目を開ける。
ミレーヌが
横にいる。
泣き腫らした
目。
「……生きてるか」
ミレーヌは
泣き笑い。
「はい」
バルトは
小さく
笑う。
折れていない。
剣も、
心も。




