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第18話 聖女の鼓動


朝。


王城・中庭。


白い霧が

漂う。


ミレーヌは

ベンチに

座っていた。


顔色が

悪い。


バルトが

近づく。


「大丈夫か」


ミレーヌは

小さく

笑う。


「少し

眠れなくて」


だが、

嘘だと

わかる。


手が

震えている。


バルトは

しゃがむ。


「何か

あったなら

言え」


ミレーヌは

迷う。


やがて、

口を開く。


「夜、

声が

聞こえるんです」


「知らない声が」


バルトの

表情が

強張る。


「どんな声だ」


「……呼ばれる

感じ」


「聖女、って」


バルトは

即座に

立ち上がる。


「医務室へ

行こう」


---


王宮医務室。


医師と

魔導士が

診察する。


「身体的な

異常はない」


「だが、

魔力反応が

急上昇している」


老魔導士が

言う。


「聖女の力が

目覚め始めている」


「制御訓練が

必要だ」


ミレーヌは

不安げに

バルトを見る。


「私、

どうなりますか」


バルトは

答えられない。


代わりに。


「俺が

そばにいる」


それだけ。


---


訓練場。


結界を

張った空間。


ミレーヌは

中央に立つ。


老魔導士が

指示する。


「深呼吸」


「胸の奥の

光を

感じなさい」


ミレーヌは

目を閉じる。


最初は、

何も起きない。


次の瞬間。


淡い光が

身体から

溢れる。


床に

魔法陣。


治癒の波動が

広がる。


(治癒魔法:

傷や疲労を

回復する

聖属性術)


周囲の

小さな傷が

消える。


バルトの

打撲も、

癒える。


ダニエルが

息を飲む。


「すごい……」


だが。


光が

急激に

強くなる。


ミレーヌが

苦しむ。


「うっ……!」


黒い影が

光に

混ざる。


老魔導士が

叫ぶ。


「中止!」


結界が

揺れる。


バルトは

結界内へ

飛び込む。


ミレーヌを

抱きしめる。


「大丈夫だ」


「俺がいる」


ミレーヌの

光が

徐々に

弱まる。


影も

消える。


静寂。


老魔導士は

額に汗。


「聖女の力と

何か別のものが

干渉している」


「放置すれば、

危険だ」


バルトは

拳を握る。


また、

守るべきものが

増えた。


いや。


最初から、

この少女一人だけだ。


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