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第12話 迫る影


王都リュミエール。


東街道での衝突から

三日後。


王都は

静かだった。


だが、

それは嵐の前の

静けさ。


王城・防衛会議室。


壁一面に

地図が広げられている。


赤い駒。

王国軍。


黒い駒。

帝国想定戦力。


バルトは

地図を見つめる。


「帝国は、

正面から来ない」


ダニエルが

うなずく。


「地下水路、

旧街区、

廃坑……」


「侵入口は

いくらでもある」


ギレンが

腕を組む。


「冒険者を

斥候として

配置する」


「Aランクも

交代で巡回だ」


リュート王子が

言う。


「王都に

結界術師を

集めている」


(結界術:

魔力で都市を

覆う防護術式)


「完全ではないが、

侵入を

感知できる」


バルトは

考える。


帝国は、

必ず

陽動を使う。


その夜。


城壁の上。


バルトと

ダニエル。


冷たい風。


「団長」


「俺……

怖いです」


珍しい

弱音。


バルトは

黙って聞く。


「でも、

団長がいると

戦える」


バルトは

小さく笑う。


「俺も同じだ」


遠く。


微かな

光。


城壁の外。


「来たな」


次の瞬間。


地面が

盛り上がる。


爆音。


地下から

黒装束の兵が

飛び出す。


同時に、

北門が

炎に包まれる。


陽動と

本命。


「警報!」


鐘が

鳴り響く。


バルトは

剣を抜く。


「ダニエル、

地下水路へ!」


「俺は

北門だ!」


分かれる。


北門。


帝国兵が

押し寄せる。


王国兵が

迎撃するが、

数が多い。


バルトは

先頭に突っ込む。


一閃。


二人、

倒れる。


二閃。


三人、

倒れる。


白光の剣が

戦場を駆ける。


帝国兵の中から

大柄な男が

現れる。


全身重装甲。


斧を

担ぐ。


「王国の

英雄か」


「俺は

グラード」


「帝国親衛隊だ」


斧が

振り下ろされる。


バルトは

受け止める。


衝撃。


地面が

砕ける。


腕が

軋む。


「重い……」


グラードは

笑う。


「若造が」


バルトは

歯を食いしばる。


魔力を

さらに流す。


剣が

強く光る。


踏み込み。


斬り上げ。


装甲に

傷。


だが、

致命ではない。


グラードの

膝蹴り。


バルトは

吹き飛ぶ。


壁に

叩きつけられる。


視界が

揺れる。


「……立て」


自分に

言い聞かせる。


ミレーヌの

顔が

浮かぶ。


守ると

誓った。


バルトは

立ち上がる。


「まだだ」


再び

剣を構える。


若き団長の

真価が

試される。


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