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戮力一心 〜弐


 武士の一人が玄信に切り掛かる


 玄信はカッと目を見開いて、左腰に下げた愛刀兼重の柄を右手で逆手に握る

 同時に左手は其の右手よりもややつば側に位置させて強く握り、右足を滑らせて前に出しながら一気に右手で柄を引き抜く

 そして、其の柄を武士の鳩尾みぞおちに激突させた

 堪らず倒れこむ武士


「一人…」


 玄信は小声でそう言うと、いつの間にか背後に回っていた武士をちらりと見る


 すると、両手で鞘ごと引き抜いていた兼重を一気に後方へと突き出し、鞘の先端で武士の下腹部に一撃を入れて気絶させた


「二人…」


 更に切り掛かってくる武士

 玄信は未だ鞘から兼重を抜かない


 納刀のまま振り上げた兼重で武士の太刀を打ち落とし、剣道の面の要領で相手の額に一撃を入れる


 続けて襲ってきた武士の一撃を一歩後ろに下がって躱し、右側に通り抜けると同時に相手の胴を打ち抜く


 其の勢いのまま、後方にいた武士の刀を握る右手に小手を繰り出す、あまりの痛みに刀を落として座り込む武士


「三、四、五…」


 玄信は肩で息をしながら兼重を左腰に差し直して残った武士達を睨みつける


 一瞬で倒しているものの、其々相当に訓練されている者達

 故に雑魚ではない


 呼吸を整えたい狙いもあった


「鞘の内…やはり師範、貴方は只者ではござらんな」


 光政が独り言のように呟く


 鞘の内

 本当に強い者は、鞘から刀を抜かずとも相手を制することが出来る

 刀を抜くまでもない

 居合の本質


 此れは訓練ではない

 武士は殺す気で掛かっている

 其れに対し、真剣を抜かずして五人も倒した玄信


「さぁ、未だ続けるか?」


 気迫の籠った玄信の声だった

 既にして残った武士の内の数人は戦意を消失している

 

 やはり光政は此の中でも一番強いのだろう

 武士達の視線が光政一人に集中している

 後は光政がどう動くか、だ


 玄信は思考を巡らせていた


「仕方ありませんね、私が出ましょう

 お前達は下がっていなさい」


 漸く光政が口を開いた 


「凄まじい十年を耐え生き抜いてきた此の剣は、きっと今の貴方にも通用するはずです

 師範、刀を抜いてください」


 抜刀しながら言った光政

 刀を中段に構え、右足を半歩出す

 切っ先の延長線上に玄信の喉

 

 一天流基本構え


 寸分の隙もない

 昔から基本に忠実な男だ


「教えたことをしっかりと守ってやがる」


 玄信は自嘲気味に呟くと、既に気絶していた武士が使っていた日本刀を右手で拾い上げる

 そして、左腰にさげていた兼重を地面に置いた


「兼重を使う程でもないということですか?」


 驚きと残念さの混じったような表情で言った光政

 玄信の愛刀が兼重であることは知っている


「いや、わかるだろう

 俺はお前を倒す気でいるが、斬る気はない

 だから此の勝負に兼重の切れ味は必要ない」


 此れも本心だった

 玄信にはかつての愛弟子を傷つける気など毛頭ない

 優しすぎるという言葉では説明がつかない

 戦場で其の感情は消極側にしか働かない


 出来れば避けたかった戦い

 其れが出来ないから、戦うだけ


 大丈夫、呼吸も整ってきた

 才蔵との戦いの疲れは未だ残っているが、やるしかない


「真剣勝負、なんだな」


「そうでなければ、困ります」


「わかった」


 玄信はそう言って左手を逆手にして、左腰に付けた金時の脇差を抜き、左手を前、右手を後頭部のやや後ろに置いた二天の構えを取った


 二刀流を見るのは初めてだったのだろうか

 光政を取り巻く武士達が騒めき立つのがわかった


「金時…

 お前の家族を一緒に護るぞ」


 玄信は金時の脇差にそう呟くと、態勢を一段と下げて足に力を込めた


「行くぞ!光政!」 

 



 先に仕掛けたのは玄信だった

 相手の間合いに一瞬で飛び込む玄信の得意技、其の名も『縮地』

 光政が受けの体勢を取る隙を一瞬たりとも与えず、玄信は右手に持った刀を高速で振り下ろして光政の刀に叩きつけた


ガキィィーン 



 鋼と鋼がぶつかり合う鈍い金属音が響く


 当然だが玄信に光政を討つ気等ない

 刀を落として戦えなくすれば其れで勝ち

 話を聞いてもらえる


 然し、光政は違った

 玄信からの振り下ろしに耐え、鍔迫り合いに持ち込む


「師範、私が何故領主直参になったか想像もつかんでしょう」


「遣鬼使…

 藤原道場から毎年出ているのだろう

 其れを止める為か」


「其れは知っていたんですね」


「…そうか」


 鍔を押し合い、一旦離れる二人

 光政は日本刀を両手で把持

 対する玄信は右手一本で握った日本刀で鍔迫り合いをしていた

 玄信の方が幾分身体は大きい

 然し、其れも僅かな差

 同じような対格差であれば、片手は両手に力で勝てない

 玄信が後方に下がったのは賢い選択だった


 五年前まで毎年俺のもとに届いていた便りの差出人は『藤原道場門下生』だった

 てっきり光政が主導して出してくれていたのだと思っていたが

 道場から毎年遣鬼使が出されていることを知っていると告げて驚いたということは…


「でも、遣鬼使だけじゃありません

 師範がいなくなってからの道場は、地獄だった」


 光政の顔色が明らかに変わった


 十年前には見せなかった表情だ


 今度は光政が仕掛ける

 素早く納刀して駆け出す


 一天流横一文字…『水平線』



ヒュンッ!



 光政の横一文字を後ろに跳ぶことで間一髪躱した玄信


「腕を上げたな、速く強い!!」


「強くならなければ、生きられなかった!」


 着地した玄信の上方には光政が迫っていた

 圧倒的に有利な位置になったのは光政だった


「しまった…!」


 が然し、そう叫んだのは光政の方だった



「無天!!」


 玄信は膝を深く曲げて思い切り地面を蹴り上げた

 同時に、右手に持った刀を手中で半回転させ、峰打ちの状態で上方へと振るった


 どんなに優れた運動神経を以てしても、跳んだ状態で体勢を大きく変えることなど出来ない

 勝利を確信した玄信




ガキィィィィーーーーン!!!



 其れは光政が何とか振り下ろした日本刀と、玄信の刀が激しくぶつかった音


 間一髪だった

 玄信が手中で刀を峰打ちに持ち替えた其の本当に僅かな時間

 其処に隙が生まれていた

 其れさえなければ、やられていた


 光政は着地すると同時に玄信から離れた


『無天』(むてん)

 其れは玄信の必殺技


 相手の死角へと一瞬で移動する縮地

 通常其れは、相手の間合いの数歩外から間合いへ、間合いの中から左右の死角へと跳び、必殺の間合いを作るものである

 無天は縮地の応用技

 相手が上方にいる場合等で、相手の間合いから真上に縮地を繰り出し、身動きの取れづらい相手に一撃を入れるというもの

 使用頻度こそ限られるが、発動すれば決まる確率の高い、まさに必殺といえる技だった


「やはり、師範、貴方は強い

 なのに何故、戻って来てくれなかったのですかっ!!?」


 光の加減だろうか

 光政の表情が一段と険しくなった


「えいやぁぁぁぁ!」


 小手、面、胴、突きの応酬

 並の剣士には繰り出せぬ程、速くてく切れの良い技の数々

 光政は正に全力をもって玄信に挑んだ


 然し、二刀流の玄信

 ことごとく其れを防いでいく

 元々は防御に重きを置いた剣術である二刀流

 其れを高みに押し上げたのが、玄信の二天流

 最早彼の其れは防御偏重でなく、攻防共に優れた最強の構えであった

 

 繰り出される攻撃の鮮やかさもさることながら、其の防御の様も見事で、取り巻きの武士達は其の光景をただただ眺めるしか出来なかった


「済まなかった

 言い訳のしようが無い」

 

激しい攻防の最中、二人は会話を続ける


「師範が去った後、藤原道場は酷い仕打ちを受けた

 無実の罪人にされた者、家を出て行かざるを得なくなった者、毎年の遣鬼使、もう散々だった…

 五年です

 其れでも私は五年、道場を守りました

 然し、其れが限界でした」


 光政の頬を流れるのは泪であろう

 然し酒場から漏れる淡い灯りは逆光で、表情の全てを窺い知ることが出来ない

 其の五年、相当な覚悟と忍耐力、決意だったはず

 にも関わらず俺は…


『領主への復讐』


 戌の村を追い出されてからの玄信の原動力は、全て其れだった


 生まれ育ち、同じ釜の飯を食い、苦楽を共にした藤原道場、其の門下生達

 大切でないはずがなかった

 其の場所を奪われたことも、最敬する父一刀斎を殺されたことも、全ては領主が絡んでいた

 領主を殺すしかない

 其れしか自分を、道場を救う道はないのだ、と


 本気でそう信じて疑わなかった

然し、光政の言葉を聞いて

泪を見て思った

 

 違う道もあったのかもしれない、と


 雉の村で桃達と過ごした此の十年が全くの誤りだったとは思わない

 桃は著しく成長し、血を流す以外の方法で現体制を改革しようとしている

 最悪自分が領主への復讐を成し得なくても、桃が別の形で、いや其れも最善と呼べる方法で領主を倒すことが出来る

 此の世を変えることが出来る


 そう信じて疑わなくなっていた

 だから唯、静かに機が熟すのを待っていた

 道場から届いていた便りに返事すらしなかった

 心の中ではいつも門下生のことを、道場のことを想っていた

 然し其れでは伝わらない

 

「師範に見捨てられたと思っていました」


 やはりな

 そう思うのが自然であり必然

 

「私にも愛する人が出来、道場の仲間以外にも大切な家族が出来た時、もう藤原道場は終わったんだ、師範は戻ってこないんだと悟りました

 そして、城からのお呼びに応え、此の位置まで上り詰めた

 其れなのに師範、何故貴方は今頃、今頃戻って来たのですか!?」


 止まない攻撃で位置が入れ替わる

 酒場の灯りと満月の明かりで光政の表情が垣間見える


 光政は顔をくしゃくしゃにして泣いていた

 最早先程迄のような技のキレは無くなっている

 唯其の泣き顔が、何処か安堵感を含んでいるようにも見える


「私はどうすれば…

 金時は、良い男でした

 何故其の家族を

悲しみのどん底にいる彼女達をまた更に追い詰めなければならない!?」


 そう言って泣き崩れた光政


「…領主のやり方は間違っています」


 他の武士には聞こえない位の小さな声で言った

まるで技を出し尽くした光政が負けを悟り、玄信に跪いた様に見える


 玄信は光政に近付き、やっと口を開いた


「俺のやり方が間違っていたかも知れない

反省はあるが、後悔はない

光政、道場を守ってくれて有難う

 心の底から感謝している

 もう何も心配するな

 大丈夫だ、俺が来たんだ

 待たせたな」

 

其の声は他の武士に聞こえない程度

囁きに似た小さなものだった

然し、光政の心の深い所に確りと刺さった


『大丈夫、俺が来た』


誰よりも信頼して

誰よりも尊敬して

誰よりも憧れた師

貴方からの其の言葉を、ずっと待ってたんだ


光政の肩から重圧とも、呪いとも取れる何かが離れていった瞬間だった


「明後日だ

 明後日になれば此の国は変わるぞ

 いや、絶対に変えてみせる

 お前達にはもう、心配を掛けない

 だからもう」


 そう言って玄信は光政の後頚部に手刀を繰り出した

 そして、地面に倒れ込んだ光政


「おい!見てただろう!

 お前らの将は倒した

 かかって来るなら来い!」


 再び二天の構えに戻って、取り巻きの武士達を挑発した玄信


 自らの将がやられ、もう勝ち目がないと悟ったのか

武士達は後退りし、反転して逃げて行く


「おいおい、大将や仲間を放ったらかしか」


 そう強がりながら玄信も地べたに座り込む

 鬼ヶ島での才蔵との死闘

 休みなく船を漕いで此処まで来ていた

 相当に疲れている


 然し…


「よいしょっと」


 何かを決意した様に立ち上がった玄信

 金時の家に向かって行く



 家の中では幼い子供達と其の母親と思われる女が寄り添う様にして玄信を見ていた


「大丈夫だ

 さっきの男達はやっつけた

 俺の名は玄信

 藤原道場の元師範です」


 其れでも未だ女達の警戒は解けない


「ん、そうか

 此れと此れを」


 玄信はそう言って、左腰に差していていた金時の脇差と背負っていた鉞を取り出して見せた

 すると、金時の妻と思われる女の目から、再び大粒の泪が溢れ始めた


「主人は、やはり逝ったんですね

領主様を裏切ったのでしょうか」


女は其処まで言うと声を詰まらせた

 子供達に聞かせたくないと判断したからだろう

 何れにしても、先程の武士達からある程度の話を聞いていることがわかった


 女は続ける


「私は金時の妻、美鈴(みすず)と言います

 此の子達は私達の子です

 先程の男達から、主人が鬼ヶ島で命を落としたと伺いました

 …ほら、もう大丈夫だから向こうで遊んでおいで」


 美鈴は玄信に自己紹介をした後、子供達を奥へと促した

 三、四歳前後だろうか、男の子と女の子はキャッキャと楽しそうにちょっかいを出し合いながら奥の和室へと移動して行った

 

不思議なものだ

 先程までベソをかいていたはずだが

 此れだから幼い子供には調子を狂わされる


 玄信はややあって和やかに微笑んだ後、改めて美鈴を見た

 

 美鈴は綺麗な人だった

 雪の様に白い肌に紅く色付いた唇

 人形の様に細い腕

 真っ直ぐに伸びた漆黒の髪は、頭頂部で(かんざし)によって綺麗に纏められている

 少し気の強そうな切れ長の眼は、真っすぐに玄信を捉えていた

 

 玄信は息を飲んだ


 誰かに似ている


 …あぁ、母だ


 父一刀斎を健気に支えていた母

 父が領主達に戦場で殺された後も、道場の運営に尽力した

 結局心労が祟って病に臥せ、程なくして亡くなったが


 芯があって強かった

 其れでいて優しかった

 大変な時でも、幼い俺には笑顔を見せてくれた

 いつも包んでくれた

 其れは容易いことではなかったはず


 母が逝った後、此れでもかという程痛感した

 生きていくだけでも大変だということ

 道場の運営

 幼かった俺

 そんな母の偉大さに、死んでから気付かされるとは


 取り乱すこともなく、落ち着いている美鈴を見ながら、玄信は物思いに耽っていた


そんな玄信を美鈴は些か不思議そうに見つめていた


 玄信はばつが悪そうにわざとらしく咳払いをすると、玄関の外に目をやった


「外の奴らが目を覚ますと厄介なんで、一先ず荷支度をして貰いたい

 訳は後できちんと説明する」


 少し間を空けて美鈴は答える


「もう出来ています」


 玄信はハッと気付いた


 先程の武士達に荒らされたであろう箇所を除けば、幼い子供がいる割に室内は片付いていた

 また、良く見れば玄関に大きな風呂敷が四つ用意されていた


「遣鬼使の付き添いのお仕事が終わって帰ってきたら、村を出て静かに暮らそうと、主人から言われていました

 だから用意していたのです」


 …あぁ金時よ

 お前はやはり、出来る男だ

 鬼ヶ島でお前が課されていた任務は、桃の連れ去りと俺の抹殺

 然しお前は当初から其れに従う気などなく、帰村した後に家族と何処かの村で静かに過ごそうとしていたのだろう

 

 やはりお前の死は此の混沌の世に於いて勿体無いと云わざるを得ないな

 お前と酒を飲み交わしたかった

 

『俺の家族のことを、頼んだぞ

 餓鬼には、父ちゃん立派だったと

嫁には、情けねぇ男だった

 伝えてくれねぇか』


 金時、お前の遺言、友として果たさせて貰う


「美鈴殿、金時は、貴方の御主人は立派な男だった

 迫り来る脅威に立ち向かい、家族を護る為、そして俺を護る為に命を落としました」


「城を裏切った、逃げようとした訳ではないのですか」


「城を裏切った訳ではないと言えば嘘になる

 然し彼は、自分の信念を貫き通そうとした

 自分と家族を偽って生きる道よりも、本当に大切なものに確りと向き合い、誠実に生きようとした

 其れが例え領主を、城を裏切ることになったとしても、彼は何処からも逃げずに、正々堂々と立ち向かった

 其れを俺は、本当の武士と呼ぶんだと思う

 彼は誰よりも強い男で、立派な武士でした」


 玄信は此処まで言い終えると、一旦空気を吸い込んで再び口を開いた


「それと

 情けねぇ男だったと伝えてくれと、金時から言われています」


 伝えるかどうか本当に迷った

 何故なら金時は

 あの男は情けなくなどない

 本当に立派な男だったから


「ふふっ、あの人が言いそうな言葉ですね」


 玄信の心配をよそに、美鈴は玄信と会ってから初めて笑顔を見せた

 いつの間にか美鈴の横には小さな子供達がへばり付いていた


自然と目頭が熱くなる

 金時の最期を思うと、泪を堪える方が難儀だった

 金時が命を懸けてでも護りたかった大切な人達が今、目の前にいる

 此の人達を置いて先に逝くのは、さぞかし無念だったろう

 自分の口から、「愛してる」と伝えたかったろう


「君達の父上は、立派な人だよ」


 絞り出した様に子供達に声を掛ける

 子供達は不思議そうな顔をして玄信を見上げる


「俺は金時の戦友

 友からの頼み、此の玄信、何があっても貴方達を御守りする」


 玄信の頬を伝った一筋の液体

 其れは不恰好な男の泪だった

 女に泪を見せるなど、武士としてあるまじき行為

 泣く気等微塵もなかったが


『武士が人前で泣くとは何事か』


 厳しかった父の声が今にも聴こえてきそうだ

 いや、でも俺はもう武士じゃねぇやな


 そう自嘲しながらも泪を拭った玄信

 今度は手を前に差し出す

 其の手を柔らかい手が包む


「宜しくお願いします…」


 玄信の手に重ねられたのは美鈴の手だった


 強く握れば折れてしまいそうな程か細い手

 然し、其処には強い思いが込められているように感じた


 玄信は其の手を優しく握り返した



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