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瑠璃の輝き。~VRMMO攻略記~  作者: イヌ汰郎
序章:はじまりのはじまりの話
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新武器入手で金欠

・最初の街アルファ


 飯食って風呂入って再ログイーン。っと宿屋にスポーンする。


「さてと、何しようかな」


 フレンドを確認するがユカリはログインしていないようだ。久々のオンゲーの初フレンド、仲良くしていきたいものだ。


「夕方よりもさらに遠くへ行こうかな…その前に武具屋だな」


 初期斧の限界、というわけではないがもう少し耐久のあるものが欲しい。

 マップを頼りに町を徘徊する。10分ほどで武具屋にたどり着いた。


「らっしゃい嬢ちゃん、何が欲しいんだ?」

「戦士系の武器が欲しいんだけど、できれば斧」

「この店はこの町一番の武具屋だぞ?斧なんて選び放題だ」

「…その割には客がいないみたいだけど」

「もう店じまいだからな、斧はそこの棚にあるから嬢ちゃんも早いとこ決めとくれ」


 忘れていた、NPCにも生活がある夜になったら店を閉める。ごく当たり前のことだ。

 ということは夜の間はほとんどの店はやってないとみていいだろう。

 地味に面倒だが無職にはあまり関係ないことだ、気にせず物色を続けるとしよう。


「ある程度耐久があってー買えそうなものはーっと…これくらいか」


 オブシドの斧:硬度の高い岩石を使用した斧。加工が難しいため切れ味はそこそこ。

 価格:3600ゼニィ


 片方が刃でもう片方はハンマーのように少し広がっている。攻撃力は初期斧とあまり変わらないが耐久値が3倍ほどだ。価格も許容範囲内だしこれでいいだろう。


「おっちゃん鎧とかある?」

「おっちゃ…鎧は場所をとるからな、ほらよこれが一覧だ」


 カウンターの引き出しから取り出した羊皮紙の束の中から何枚か受け取る。とウィンドウが表示され情報が出てきた。


「一番安くて4000か、流石に買えないな…ねぇこの辺で買取してくれるところってない?」

「買取ぃ?んなもん協会に行け」


 話を聞くと冒険者協会的なものがあるらしい。市場価格が崩壊しないように素材の買取は協会を通さなくてはならないルールなんだとか。

 協会は夜間でもやっているとのこと、他にも依頼を受けれたり、種類は多くないが消耗品の販売もしているようだ。


「今から金を用意してくるんだったらまた明日来な。今日はもう閉めるから」

「ありがとおっちゃん」

「…ああ」


 なんか言いたそうだったが知らん、名前も知らないんだし。


「とりあえずいらないものを売ってくるか」


 ――――――――――


「すべて合わせて3350ゼニィになります」

「おっけーそれで頼むよ」


 おっちゃんに聞いた協会まで5分くらいだった。混んでいるかとも思ったがプレイヤーがそこまで多くなかったのでスムーズに買取をしてもらうことができた。

 ポイズンアントの毒袋が一番高く売れたがベルコッターの素材は難易度の割にそこまで高く売れなかった、需要と供給の差だろうか?毒袋を何に使うのかは考えたくないが。

 協会の売店で簡易焚火セットと回復薬5本を買った。鎧代は取っておきたかったのであまり多く買えなかったが簡易焚火セットは薪を集めて使用すれば10回焚火を起こせる優れものだ、回復薬は名の通り。


「今度は森までたどり着けるかな…」


 今夜の目標は森をある程度探索することだ。



 ――――――――――



 ダンジョン???????最奥部


 明らかな人口物で構成された部屋に僅かに照明が灯っている。そこには人の形をした影が一つあった。

 その影が問いかける。


「やめる気はないのか?」

「ありません。すでに準備は9割完了しています」


 無機質な声が答える。周囲に人影はない。


「…何人殺す気じゃ?」

「奴らが滅ぶまでいくらでも、第一段階はこの国の最大人口地です」

「王都か?我とお主は人類を救うために契約したはずじゃが」

「…必要な犠牲です。奴らが目覚める前に滅ぼさなくてはならない。よく理解しているはずです」

「それは否定せぬ、しかし…他に手はないのか?」

「現状の最適解です。代案は634まで失敗に終わりました」

「…」

「妨害をしますか?」

「せぬ…というか出来ぬ、お主もわかっているじゃろう」

「そうですね…できればまた共に戦いたかった」


 無機質な声のままだがどこか悲しく聞こえる。


「それはかなわんな、お主が考えを改めぬ限りな」

「…もう話すことはありません、会うこともないでしょう」

「そう…か、悲しいものだな。…二人は賛同しておるのか?」

「…していません」

「そもそも話していない。といった感じか、まぁ反対はせんじゃろうしな…それで良いのか?」

「かまいません。ワタシはワタシの存在意義を全うします。それが使命です」

「…ではな」


「…全ては護る為に」


 ――――――――――


 ダンジョンに無数にある出入口の一つ、高度なカモフラージュで高所に隠されているそこから人影が姿を現す。


「あれでは誰も報われぬな…しかし我には止めることは出来ぬ。どうしたものか…ぬ?あそこにおるのは…」


 眼下に広がる森の中を一人の少女が走り抜けている。


「あやつあんなところで一体何をしておるんじゃ?…後をつけてみるか」


 人影が崖から飛び降りる。しかし地に落ちるものはなく代わりに巨大な影が空へ舞い上がっていった。

人があんまいないのはこの町にいる意味がないからです。

基本的に北西の門から出て3時間もあれば初心者でも徒歩で王都にたどり着けます。王都のほうが品揃えもいいですし、狩場もある程度整備されているのでみんなまずそちらを目指します。

てか最初の街にいる意味ないです。まあ王都にも今は人いないんですけど。


この人は南東の門から出てます。下調べって重要だよ。

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