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瑠璃の輝き。  作者: イヌ汰郎
第一章:今のための過去のお話
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兄参上

「ウチの妹はいるか?」

「寅凪か!」

「おう夏将軍…なんかボロボロだなお前?あんなの(カヤノヒメ)にやられるほど弱かったっけか?」

「ちょっと色々あってな…お前の妹ならあの中だ」

「色々ね。さっきの放送は聞いてたが何が起きてるのやら。…ん?あの中ってカヤノヒメに食われたのか?えー…じゃあ死んでるくね?」

「嬢ちゃんのフレンドが言うにはオンラインのままらしいぞ、他にやられたメンツがログインしてこないあたりログイン制限ってのが発動してるようだしまだ生きてるはずだ」

「あの中で生きてんのか?思いっきり殴れば吐くかな」

「………また突拍子もないことを...お前が思いっきり殴ったら諸共消滅するだろ...」

「それもそうかもな...控えめに行くか。婆ちゃん、夏将軍10秒稼いでくれ」

「...突然現れて面倒なことをやらせる癖は治ってないようだね」

「ははは!すまんな、今度また古物でも探してきてやる」

「...しょうがないね」

「今度飯奢れよ!」


 夏将軍が碇を振り回しながら応えた。


 ――――――――――


 カヤノヒメを抑え込んでいたモノが瞬時に消滅する。直後寅凪の両腕に手甲が装備された。

 カヤノヒメが自由になると同時に碇が顔面に斜め下からぶち当たる。

 大きくのけぞるカヤノヒメにそのまま鎖を巻き付けると今度は引きずり倒した。


「蝦蛄助、二段階解放、それから胃の位置…というか中にいる人間の位置を測定」

『承知』


 寅凪の言葉に応えたのは今装備したばかりの手甲。意思を持つその手甲は主の命に従いその機能を行使する。


『測定完了、此処だ』


 手甲からカヤノヒメに食べられたルリの場所が伝わってくる。


 本能で生きる捕食者だからこそ彼女は理解する。アレを止めなくてはならない。

 他の餌には脇目も降らずに目の前の脅威に向かって突進する。


「『束縛冰』」


 しかし、カヤノヒメをぴったりと覆うように冰が纏わりつく、ほんの数秒だったが寅凪の準備が終わるには充分だった。


「『縮地』」


 寅凪がスキルを使いカヤノヒメの側面に移動する。

 測定した妹の位置よりも少し下のほうに狙いを定めて。


「『亜透寅(アストラ)』」


 それは金に輝く星のような一撃。

 重く、鋭く、内部から破壊するその攻撃はカヤノヒメを嘔吐させる。


「GYURYUJYARYURYU!!」


 ――――――――――


 出る方法を模索するも手ごたえもなく途方に暮れていると。


「ほう、出られるようだぞルリ。コイツ吐くぞ」

「えー吐くの?…汚いなぁ」

「消化されるよりはマシだろう」

「そりゃそうかもしれないけどさ...」

「………そうだ、一つ伝えておく。この先――」


 ――――――――――


 ゼベルに言われた言葉の意味を理解する間もなく私の視界は白から黒へと染まり粘液に包まれながらカヤノヒメの口から放り投げられた。


「うげっ...痛ててて」


 顔面から滑り込むように地面に激突するも多少HPが削れる程度で生きている。仮初の不死を発動したはずなのでHPは1だったはずだけど一割程度回復している、何かの効果だろうか。

 自身の身体を見るとねちょねちょの緑色の液体まみれだ、非常に気持ち悪い。

 そんなことを考えていると見たことのない人物が話かけてきた。


「よう、無事か?」

「...誰?」


 本日二度目の誰だコイツ、なんか...腕の装備は凄そうだけどそれ以外がなんというか...ボロ切れ?みたいだな。

 後ろの方でカヤノヒメが吐き散らかしている。


「かーっ!気づいてもらえないとはお兄ちゃんは悲しいね」

「………え?兄貴?!」

「おう、お兄ちゃんですよ」

「...何その恰好」

「色々あるんだよ、聞くな」


 予期せぬ遭遇…というか多分枝園あたりから聞いたんだろうな。


『称号【暴食の使徒】を獲得しました。特殊職への就職が可能です』


 突然ゲーム内通知が来た。

 これがゼベルの言っていた『使徒』とか言うやつか。

 カヤノヒメの方はその口からはまだ途切れ途切れだが緑色の粘質的な液体をまき散らしながらその巨体を振り回している…どんだけ吐くんだ。

 吐いたそばから地面に吸収されていっているが周囲がぬかるみの様になっている、身体を振り回していることもあって誰も近づけないようだ。汚そうなので近づきたくないが。

 …あれならしばらく攻撃してこないだろうな。

 使徒とやらの効果を確認するとしよう。


 称号:【暴食の使徒】

 暴食の大罪者の使徒の証。特殊職『暴食の使徒』への就職が可能になる。

 特殊職:『暴食の使徒』

 髄喰・捕食対象を指定可能、指定数上限1。対象の死亡以外での解除不可。対象との戦闘時、ステータス上昇。対象の死亡時与えたHP割合によってステータスがランダムに微上昇

 未開放

 種族変化:上位吸血鬼

 戦闘時HP微回復

 未開放


 …うーん?特殊職に就いて意味あるのかこれ。


「どうした?」

「いやなんか、暴食の使徒?っていう職業に就けそうなんだけど…」

「…使徒かぁ…えらいもん拾ってきたなぁ…」

「やっぱヤバイもの?」

「ヤバくはないが…珍しい、かな。何人か聞いたことはあるが…暴食はよく知らんなぁ」

「就けるなら就きたいんだけど説明が未開放ばっかで」

「あー解放されてないってことだな、Lvが足りてないだけだ」

「ほーん…」

「今のご時世どんなスキルが出てくるか調べりゃ出てくるだろうが…使徒系は秘匿されがちだからなぁ」

「んん~…ん~…ま、いいか就いてから考えよ」

「ははルリらしいな。よし、じゃ帰るわ」

「...え?あれ倒さないの?」

「まぁそのうち死ぬからな、ほかっとく。今日はフレンド飛ばしに来ただけだし。それに今大会中だからな早いとこ戻らないと所長に怒られちまう」

「そういやそんな時期だったな...」

「じゃあなー」


 兄はそれだけ言い残すと走り去っていった。

自分でも人物わかんなくなってきた。ウケる

ちょっとまとめようかな

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