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瑠璃の輝き。  作者: イヌ汰郎
第一章:今のための過去のお話
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第四の壁

見切り発車で書いてるのでここまでの話を結構修正します、てかしてます。

「…マルト、少々喋りすぎですよ」


 各々が名乗らずとも喋る者の正体を察する。これがシセラ、二千年前の英雄。

 真っ先に夏将軍が口を開く。


「お前がシセラか」

「ええ正解です【浮沈漢】。マルトを一時的とはいえ肉弾戦で抑え込める人類がいるとは思いませんでした。…少し話をしましょうか」

「...会話を望むとはな」

「コレに攻撃機能はありませんからね。それにしても…誤算でした。『黒』、【浮沈漢】、【平原最強】は確認済みでしたが…【氷神】。ここ数か月確認できなかったので死んだものだと思っていました」

「…監視でもしていたのかい」

「はい。私達はてきました。誰が脅威となるのか、脅威とならずともこちらの損害はどれくらいになるのか…私が製造されてから眼の届く所の出来事ならすべて記録してあります」

「...だから大会中で人が少なくなる今攻めてきたのか」

「...流石にこの街の全戦力を相手にしてはこちらもただでは済まない。」

「...先ほどの話を聞く限り...あんたの敵は人間というわけじゃなさそうなんだが、協力はできないのか?」

「...そもそもあなた達が、異邦人が現れなければことを急ぎ街を襲う必要もなかったのですが」

「どういうことだ?」

「…...本来ならば女王の目覚めまで戦力を整える時間は充分にありました。それがあなたがた『異邦人』の出現によりすべてが変わってしまった。帝大陸に上陸する者が増えるばかりか帝都周辺までたどり着く者すら現れ始めた。その結果が女王へのエネルギー供給を加速させた」

「…つまり?」

「俺たちプレイヤーがコイツの敵を目覚めさせちまったってことだ」

「ああそうです、『プレイヤー』そんな呼び方でしたね」


 夏将軍の返答に予想外のところから返答が来た。

 その場の全員が困惑する中、夏将軍がいち早く問いかける。


「今、『プレイヤー』と言ったか?」

「...私は千年以上稼働しているのです。この世界が創られたものであることも、あなた達(異邦人)がこの世界の住人でないことも理解しています。『負傷を恐れず、死のうとも蘇り、強大で特異的な力を持つ』…そんな生物が存在すると思いますか?遠方から来た...と騙っているようですが、私はあなた達が歴史に突如出現するところまで確認しています」


 ...わーお、プレイヤーとして認識してる。

 そういう演出がある作品は知っているがNPCが自ら気づけるのか...

 第四の壁とか言うんだっけ。


「この世界の創造主とも話をしました、女王が目覚めこの世界が滅びようとも、それを止めるために私が何をしようとも一切手出しをしない、と。私は少数の犠牲で大多数を救うことを選びます」


 周囲が沈黙に包まれた、聞こえるのは無機質な機械音とわずかな地響き。


「そろそろですね...エリス。」


 しばらくの沈黙を破ったのは向こうだった。地響きが大きくなる。


「...戻る気は無いようですね。まぁいいでしょう、止めようとするのであれば容赦はしません。あなた達には伝えておきましょう。

 私は護る為にその他すべてを自身も含めて犠牲にする覚悟がある、手段は問わない

 あなた達は私を前に吞気に療養などしない。だからこれ(・・)が効く。貴方がたが戻ってきたときに弱まること(デスペナ)は知っています」


 地面から白いモノが飛び出し既に動かなくなった機人もろともキューブを包み込んでいった。


 ――――――――――


 数分前・要塞都市外


 今ここにいる奴らの心は同じだろう、『街から出てこなきゃよかった』と。

 意気揚々とイベントボスっぽい奴がいるところへ乗り込もうと走り出した俺たちは道半ばでそのほとんどが”喰われた”。

 一口で飲み込まれる者、その隣で半身を食いちぎられる者、触手のような腕のようなものに絡めとられ口に放り込まれる者、形はどうあれ皆やられてしまった。

 何回かコイツの同種と戦ったことはあるが、確かに強くはあった者のここまでの人数がいて蹂躙されるほど化け物ではなかったはずだ。

 聞いたことがある、このゲームのモンスターは時間が経つほど強くなるがコイツは特にその成長が著しいと。そして最近の討伐記録が二か月前だとも。

 それにしたって強すぎじゃないだろうか、先ほどまで身体に傷がついていたりデカい矢が刺さってはいたがそれも既に消えている。

 そんなことを考えていたら触手に捕まっていた。隣で同じように捕まって喚いている奴の声が聞こえる。

 デス直前に見えたコイツの口らしき器官の中は牙のようなものがびっしりと生えていて、赤黒くキラついていて―――


 ――――――――――


 目の前で話していたシセラのキューブが白い筒のようなものに包みこまれた、いや飲み込まれた。

 その場の全員がその姿を視界に収める。


 ピコン、と。通知音が鳴り筒の上にウィンドウが表示された。

『《【大喰姫】過喰骸蟲・カヤノヒメ》』


――――――――――


 果てぬ飢餓を植え付けられた欠陥品。

 本能に従い、喰らい、増やすだけの正常に生まれ損ねた失敗作。

 生みの親の処分を逃れ流れ着いたこの地で猛威を振るう。

地面掘って移動する、一定以上の大型生物の死体に卵を植え付ける、その死体を埋めとく、孵化し死体を食らいその場で繭になる、同種の個体がいなくなると羽化するが失敗する。

本能で生きてるし知能は低め。


羽化は失敗するようにできてるし、飢えは決して収まりません。

初期に生み出されたもの故に欠陥しかなく捨てられたもの。

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― 新着の感想 ―
面白くて一気に読み進めました。 これで見切り発車とは、凄いです。 修正が終わった頃にまた読みに来ますね。
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