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無限の関門1

門の向こう側


「ここは……どこ?」


どうやらシラリアの言っていた地下の牢獄の奥ってことかしら。


起き上がってあたりを見渡すと真っ暗で何も見えない。


しばらくそのまま横になっていると段々目が慣れてくる気配。


薄っすらとしか見えないがどうやら周りには壁が無限のように立ち並んでいて、迷路のようになっているのでいったんここから離れるとここに戻ってこれない気がする。


とは思いつつもここにいても足元のヒンヤリした石畳に冷気が流れているので足を交互に上げて寒さを必死に耐えるのもつらいのでとにかく歩いて足を温めたい。


壁に近づいてみると思ったより高く暗いせいでどこまで上に伸びているのかは分からないがとても登れるような雰囲気じゃない。


しばらく壁伝いに歩いていたが行き止まりになっていた、どうやら正しい道を通らなければいけないらしい、急いで最初の場所に戻り反対側の道を進んでみる。


さっきと同じくらい歩いているとほのかに光が遠くに見える、しかし距離が一向に縮まらない。


足がどんどん冷たくなり限界が近くなっている、急ぎ足に自然となる。


頭がぼーっとし始めて無心で走り続けているといつの間にか白い光に包まれていた。


目が覚めると私は最初と全く同じ場所にいた。


あそこに行ってもダメということだろうか、いやそれでも光の方にしか道はないし。


そう思いながらまた光に向かって歩みを進める。


そうやって何回、何十回と光に向かって歩き続けた、不思議と歩き疲れることもなかったが、寒さだけはずっと感じている。


そうこうして(多分)12回目の光への到達の時は何かが違っていた、いつもならすぐに目を覚まし暗い空間に放り出されるのだが、長い間光に包まれていて暖かな気持ちに包まれ目を閉じてしまった。










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