青年の処遇
青年の情報を聞き出して五分ほどしてからシラリアがキッチンからフライパンを持ちながら出てきた。
丁寧に備え付けのエプロンまで付けている。
「何かあったの?」
「ちょっとな。」
シラリアなら素早く状況判断して理解できるだろう。
(蹴破られたドアに抑え込まれてる青年、そして消えたフレン)
「なるほどね、助かったわ。」
「でもフレンはどこに行ったのよ?」
「フレンならこいつを拘束するための縄を探してもらってる。」
「そうなの、にしては遅いような気がするけど。」
「確かにそうだな、大体10分は経ってるからな。」
「まぁ気長に待ちましょう、私の作ったベーコンの炒め物でも食べながらね。」
そっとフライパンごと未来に差し出す。
まだ湯気の立つほど温かくベーコンの油がしみだしていていい匂いがしている。
「……こんな状態で食べれると思うか?」
「そうね、食べさせてあげる。」
「嫌!遠慮しておこう。」
何故か顔を赤らめて否定してくる。
(そんなに嫌がらなくても…)
「ハァ…ハァ…あったよ!」
フレンが駆け込んできて素早くロープを未来に渡す。
「ああ、助かる!」
「私も手伝おうか?」
一応、親切心で聞いといた。
「いや、大丈夫だ、短絡的なものだからすぐ終わる。」
確かに青年の手足を縛るのみで終わってしまった。
「あっさり終わったわね、もうちょっと抵抗するかと思ったけど。」
「こいつには碌な信念もないからな。」
「あたり前だろ!俺は媚びてでも生きたいんだよ!」
(生に対しての執着が強いわね)
「まぁその方がこっちとしても楽だからね。」
「それでこいつはどうする?」
未来が青年から降りて処遇を聞いてくる。
「そうね…フレンを殺そうとした罪はかなり重いからね…」
「頼むから許してくれよ!なんだってするからよ!」
青年は情けなく、脆い姿を見さらけ出している。
「フレンに任せるわ、好きに決めて。」
「えっ!」
「当然でしょ、命を狙われたのはフレンなんだから。」
「確かにそれが最良だな。」
「じゃあ……明日の私たちと帯同するってのはどう?」
「いいんじゃない?いい壁にはなりそうだし。」
「この辺の土地勘にも詳しそうだからな。」
「聞いた通りよ、明日私たちに着いてきなさい。」
「あぁ…助かった。」
(フレンはなんだかんだ言って優しいのね、私なら拷問の餌食にしてたわ)




