最初の冒険の目的地
「フレン?居るの?」
私は書庫に来ていた。
ここは広いけど声が響くので直ぐに聞こえるはず。
「呼んだ?」
来たのが私だと分かると驚いた表情をした。
「リア、生きてたのね。」
「私が10日寝てただけで死ぬと思ってるの。」
「それもそうね、で?何の用?」
「今手紙で未来がこっちに来るから集まって。」
「あー、あの手紙やっと読んだのね、まあ碌なものじゃないと思ってたけど。」
「用事は済んだの?」
「暇だったからここにいただけ、別に用事なんてないのよ。」
「そう、なら行きましょうか。」
「馬鹿にしてる?一人で歩けるっての。」
フレンはスタスタと足早に先行している、それについていく形となった。
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大広間に戻ると未来とペラが談笑していた。
「久しぶりね。」
「そうだな、10日も会わないとそういう感情にもなる。」
「何よ、会いたくなかったの?」
「逆だよ、会いたくて仕方がなかった。」
「気持ち悪、そんな目で見てたの?」
早速フレンは未来に突っかかっている。
「それはそうと、今回はどういう用事かしら?」
討論が終わらなさそうだったので中断させた。
今日の未来の髪型はロング、服は白衣ではなくオフィスカジュアルな格好、特に変わったのは目の色が前は黒だったのに金色に変わっていること。
「未来、その目はどうしたのよ?」
私が指摘してペラは気づいたようだ。
「私も気になってたのよ、だってそもそも未来ってメガネじゃなかった?」
そういえば裸眼じゃなかった気がする。
意外と細かい所まで見てるんだな。
「ああこれか、これはコンタクトレンズと言って目に直接入れるレンズだ、色を変えられるものもあって気分で使い分けている。」
「ふーん、つまり偽りの目ってことか。」
またひと悶着置きそうなので話題を変えた。
「で?手紙に書いてあったある場所ってどこなの?」
「勿論知ってると思うけどここら辺一帯以外の村や都市には結界が張ってあるだろ。」
「そんなことこの世界の全ての生物が知ってるわ。」
「私たちは結界を無視して移動出来るんだけど、それだと堂々とした行動が出来なくなる。」
「そういえば世界の色んなところに調査に行ってるみたいなこと言ってたね〜」
「今回行くのがここから南にあるテオラードという地域だ。」
行き先を聞いたとき私とフレンはびくっと体を動かした。
「それってフレンの故郷よ。」
「そうなのか?それは初めて知りえた情報だ。」
「まぁ今となってはどうでもいいけどあそこがどうなろうと知ったことか。」
なんでそんなに嫌悪感をむき出しにするのだろう、曲がりなりにも生まれ育った村なのに。
「で?いつ行くの?」
「何もなければ今からにでも。」
「ならすぐに行きましょう、フレンの故郷がどんなところか気になるわ。」
「期待しない方がいいよ、それと今回はペラはお留守番させた方がいいと思う。」
フレンが初めて見せたような真剣な顔と声のトーンをしていた。
「わかったわ、そういうことだからペラは待っててくれる?」
「……分かったよ。」
ペラは頬を膨らませて露骨に不満を押し出していたが、こらえてくれたようで助かる。
「ありがとう、きっと良いお土産を持ってくるわ。」
「話は纏まったか?」
「ええ、行きましょうか。」
そんなことで三人で南に向かうこととなった。




