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私の部屋の在処

ペラの部屋から出て自室に戻るのはいいんだけど、ここからは微妙に遠い。


この館はペラの部屋側は赤を基調とした豪華な感じの造りになっているが私の部屋の方は木を基調とした造りになっている。


私は元々そんなにごちゃごちゃてるのはあんまり心が落ち着かないのでこっちの方が木の暖かみをを感じられるし、木がエントランス側の音を吸収してくれて静かになるのが好きだからね。


ちなみにこの造りが気になって館の説明書を読んだらこう書いてあったわ、この館は元々エントランス側を普通の造りにして後ろ側を、館を立てるために伐採した木を利用して木造の造りにする予定ではいたけどこの辺を調査してた時に広葉樹が圧倒的に多い中、以上にスギが大量に林立しているところがあったためここに館を立て半分をスギで統一して建てることにした、って書かれてたわ。


ただしこっちのデメリットが木で建てられてるからエントランスより強度が低いから大事な部屋がないことね。


例えば火器類はこの辺には一切ないしお風呂場やキッチンもないからわざわざメイン側に行かないといけないのが毎回億劫ね。


まだ全部の部屋を見回って確認したわけではないけど多分普通の部屋がほとんどだと思う。


だとしても私の部屋は吟味して決めたかったからその時はしっかりチェックしたわ。


私が思い描いてた理想の間取りは窓から木々や草花を眺めることができて、小鳥のさえずりがよく聞こえて、陽も窓から程よく入ってくれる部屋で広さも十分ある方がいいと考えていた。


今歩いている廊下は元々何も手が入ってなかったので私の部屋の周り辺りと、通りそうなところには花瓶に周りで咲いていた花を生けたりして少しでも見栄えが良くなるようにしてある。






やっと自室についた。


ここのドアは(館の)前側と違ってドアはすべてが木でできているのですんなり開いてくれるのもストレスがなくて快適ね。(館のドアは金属部分があるのであまり使ってないドアだと錆びかけてるドアとかもあるから偶にストレスになるのよね)


スッとドアを開けると窓から照らされ溜まっていた光が放出されるように眩しく一瞬目を細める。


ゆっくりと目を開けて、ドアから真っ直ぐのところに置いてある机とセットになっている椅子に座りいつもの癖で足を組む。


私自身このような美しい場所で良くないとはわかっているが足を組むのは物心つく頃には既にやっていたし、一番楽な姿勢なのでついつい一人の時は普通にしてしまう。


いつもこの椅子は私が入って直ぐに座れるよう机に入れずにドア向きに置いて出るようにしている、戻ってきた時にそれをしてないと何もせずに出て行った私を情けなく思うでしょうね。


一旦椅子を机の方に向き直しもう一度座る。


この机は8年前ぐらいにこの部屋を私の部屋にしたけどテーブル系がなかったからティーナに頼んでシンプルな、木でできた机とかを持ってきてほしいってお願いして持ってきてもらったのよ。


私はさっき書庫から持ってきた本を机の真ん中付近に置く。


大抵いつも気に入った本が読み終えられなかった時にはここに置いて暇なときに読めるようにしている。


机の隣には十字に区切られた窓がありそこから晴れている日は陽光が差し込み部屋をちょうどいい温度に温かくしていてウトウトしてしまう。


なので基本的に窓は開けて涼しい風を呼び込んでいる。


幸いこの辺りは動物も虫も来ることができないので安心して開けっ放しにしている。


今日は天気もとても良くて暖かい反面、涼しい風が心地よく感じる。


いつもならこれ程気持ちいいとスルスルと足がベッドに向かって気づいたら夕焼けになっていることが多いが、今日は用事がある上にほぼ初めてこの森から出ることになるので出かける支度を進めるべきと脳が理解している。


クローゼットを開き、この間持ってきた白のシンプルなワンピースに着替えて、手荷物は邪魔になるのでいらないと考えたので、内ポケットに消しゴムと鉛筆が一体となったものを手帳に挟んで入れた。


これで準備は完了したがあまりにも準備が少ないために暇な時間が生まれてしまった。


ここから街までは大体30分くらいだとペラは言っていたからあと3時間はゆったりできる。


今から眠るのも起きれるかどうか不安なので、さっき置いておいた本を読むのを再開することにしよう。











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