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書庫にて朝を待つ

ペラは眠たいと言っていたけど実は私はそんなに眠たくない。


私は生まれた時からあまり眠気を感じないようで三日に一回眠気が来る程度なのであまり眠らずに行動時間を有意義に使っている。


しかし夜は行動にも制限がかかるしあまり音を立ててペラを起こしてしまうのも嫌なので結局いつも書庫の本を読んで済ませている。


前にも説明したがこの書庫はとても広く、巨大な木の本棚で天井すれすれまで本で満たされていて、何千、何万冊と数えきれないほど収納されている。


私は普段てきとーに選んだものを読んでいる、小説、知識本、魔導書とか古今東西南北のいろんな本がここには揃っているので、読んでいれば膨大にいろんなことを知ることができる。


例えばこの前読んだ本に最北には氷の塊を積み上げて作られたピラミッドがあり大きさは現世界最大級の生物リヴィアタン・メルビレイをゆうに超す大きさで、ピラミッドの中にはある民族が暮らす空間があると思われていた。


我々は粘り強くその民族がいることを信じ、入り口らしきところで出てくるのを待っていた。


するとウィーンと謎の音が聞こえたと思ったら民族と思しき男性が現れた。


その服装は茶色の防寒着に手袋を履き、内側に毛皮の入った長靴を履いて寒さ対策バッチリな我々と違い黒のパーカーを身に纏い、黒く光っている革靴を履き、髪は黒く、長方形の手提げかばんを持った男が現れたのだ。


我々はすぐに「取材に答えてくれませんか」と聞くとその男性は快く「いいですよ」と言ってくれたのでいくつか質問をした。


まずここは民族の集落なのかと聞くと「あなたたちの考えを参考にすると確かにそうなるかもしれません」と言う。


我々はこの中はどうなっているのかと聞くと「そうだなぁ…この二次元の世界から異次元の空間に存在する三次元やすべての空間を把握して論理の証拠を除去し作り出された四次元の境界を保ち安住を確約のものにするために作られた空間ってところかな。」


我々がぽかんとしているのを見た男は我々にもっと解り易く教えてくれた。


「簡単に言うとこのピラミッドの中は文明の発達が著しくて外の世界とはかけ離れた全くの別世界と言ってもいいってことだね。」


我々は何とか意味を理解した、最後に男にどこへ行くのかと聞いた。


「僕はピラミッドの外にどのような変化があったか調査をしに行くんです、中にいては逆にこちらを詳しく知ることができないので一週間に一人派遣された者がこちらに来ないといけないんです、自分は外界調査機関に所属しているので偶にこちらに来るんです。」


我々はその男性に貴重なお話をありがとうと言いテレナ新聞社に帰った。


なんてことが書いてある本を読んだわ。


内容が本当かどうかなんてどうだっていい、ただ私の夜の間の暇な時間の犠牲となってくれればいいのよ。


そうして私は無限とも思ってしまうような本の中から選び出し窓から朝日が差し込むまで読んでいた。

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