大脱出!
くっ!あれさえあればこんな鎖一瞬でパスタにしてやれるのに!
そう嘆いていても仕方がないことはわかっている。
しかもこの鎖見かけは錆び付いて、茶褐色となっているがどれだけ力を入れても壁から
抜ける気配がない、というか力が入らないといった感じだ。
おそらくいかなるものが繋がれても逃げられないようになっているのだろう。
しかしこれで事は振出しに戻ってしまったけど……そろそろ来る頃ね。
私には考えがあった、まずこの牢はおそらく森の中にある牢だ、しかも館からそんなに離れていない。
昔森の中を散歩していた時に偶々見つけた所だ、ここの存在をしているのは私とペラだけのはずなのに…ペラから聞き出したのね。
帰ったらペラにしっかり言い聞かせてやらないと。
そんなことは出てから考えればいいのよ。
今が何時か正確にはわからないけど恐らく、さっきの陽の入り方からしてそろそろね。
「こんにちわーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
森は風による木々の騒めき、鳥のさえずりがよく聞こえるほど静まり返っているはずだが、その時その一瞬、巨大な挨拶が突風のように過ぎていった。
その声が聞こえた瞬間、私は全身全霊、体中の粒子を声として放出するかのような大声で大声の主を呼んだ。
「ティーナーーーーー!!!」
ここの扉は普通の扉と同じ作りで比較的薄くできている。
と、いうことは彼女にはこの声が聞こえるはず…
ガチャ
「だれかいるの?ってシラリアじゃない!どうしたのこんなところで、もしかしてかくれんぼでもしてるの?私も混ぜてよ~」
相変わらずねティーナ、能天気さは最早治らないのね。
「そう見える? これでも私結構焦ってるんだけど?」
「もしかして本当に捕まってるの?なら私に任せて!」
ティーナはそう言い私に近づいて手錠を軽々と外した。
私はティーナにすぐにお礼を言って暗い暗い牢から走ってドアを突き飛ばし軽やかな風と暖かな陽光、自然の恩恵を身体全体で満足行くまで体感した。