無限の関門2
私はどれぐらいの間眠っていたのだろうか。
暖かな陽光で目を覚ます、起きた時草の匂いが強くさっきの空間とは180度違うことが分かった。
暗い所にいすぎたせいで目が明るさに対応しきれない。
しかしさっきと打って変わって太陽の光が際限なく大地に注がれて地面が床暖房のようにあったかい、このまま横になり続けても冷たくないし快適すぎて困る。
せーのっ!と頑張って起き上がったはいいもののここは生えている草木花の種類から館の外ではないことが一目でわかる。
館の外に生えていたのはジュラフィ、カナッユラ、と言った比較的北の方に生えている花だったけれどここにはフューム、アイグ、と言った南の地方に広く分布している花なので覚えやすいからおぼえていた。
しかしここは何処なのだろう?この空間が仮想化されたものであることも視野に入れないと頭がおかしくなるかもしれない。
とりあえずこの山を下りてみないと何もわからないし、もしかしたら人がいるかもしれない。
それからは大変な道?いや道すらなかった、あったのは鬱蒼とした木々が立ち並んでいて根っこが飛び出してるのもあって何度か足を取られて転んだり、危うく崖に落ちそうになったり、野生動物にも会ったが襲われることはなかったが心拍音で気づかれないか心配して血流が以上に早かった。
そんなこんなで私は山の麓にたどり着いたわけだけど……
「お嬢ちゃん大丈夫かい?」
誰だ?いや、しかし人がいれば何とかなる!
「はい大丈夫です!貴方は誰で、ここは何処ですか?」
「はっはっは元気だねぇ、おじさんはここの管理者だよ、この人工ハイキングコースの。」
「じ、人工って!この山本物じゃないの!?」
「あれ?知らないのかい、さっきここに参加者リストにない人を見かけたって報告があったから子供が迷い込んだんだろうって思ってたけど…もしかして頭でも打ったのかい?待っててね今速達病院に来てもらうから。」
おじいさんが手元に何やら番号を打っている間に私の体はさっきと同じ光に一瞬で包まれその場から姿を消し眠ってしまった。
「あれ?あの子は何処に行ったんだ?テレポートで呼び出されたか?




