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大好きな家族とほのぼの生きています  作者: 青磁
【4人の家族編】
39/108

「プレゼン。」


※このページに記載されてるハーブの効能について、あくまで効果が期待出来る。という情報を元に書いています。


専門家の意見や医学的根拠があるものではないので、流し読み程度の認識で大丈夫です。




テーブルの上に置かれた品の数々に興味深そうに目を光らせるウォルターさん。


「随分と沢山ありますね……どういった品物でしょうか?」


その問いに、僕は気持ち丁寧さを心掛けて説明していく。

これはプレゼン。

この()()に価値を見出して貰う為の、貴重な機会。


「先ず、左から順に説明させて頂きますね。

此方は柔軟剤と言って、洗濯の際衣服を柔らかく仕上げると同時に香りを楽しむ物です。

香り付けにはテナー商会さんの精油を使わせて頂いています。

そして此方はリンスと言います。

髪の艶を整えてくれる効果があり、此方も精油の組み合わせで様々な香り、効能が期待出来ます。


此方の小瓶と缶の中身はハーブを組み合わせて作った化粧水に、軟膏とクリームになります。

ハーブの持つ美容作用・抗炎症作用を利用して肌の調子を整えてくれる効果があります。」


「ふむ……どの品もハーブが使われているのですね。…此方の品を拝見させて頂いても?」


「はい。どうぞ」


そう言い缶の一つを手渡す。ウォルターさんは缶を開けると中身をじっくりと観察する。僕はテーブルに置かれた缶の一つを手に取り中身を自身の肌に使ってみせる。


「此方はローズマリーとカモミールを使用したクリームです。顔や手足など身体全体に使えます。

ローズマリーの血行促進、抗酸化作用とカモミールの保湿、抗炎症作用に鎮静作用が期待出来ます。

また、カモミールには他のハーブとの組み合わせによる相互作用が期待出来る為、単体よりもより高い効果が現れるかと存じます。」


「これは、何と言ったら良いか……ここにある品は他の方や商会に既に見せていますか?」


義父さんがゆるりと首を振り口を開く。


「いいえ、柔軟剤に関しては我が子のナニーを任せている女性に渡していますが、

それ以外は家族以外、知りません。」


「そうですか……因みにその女性が柔軟剤を商品化しようとしている可能性は?」


「先ずないと断言致します。」


その言葉に力強く頷くウォルターさん。

僕は向かいに座るオルガちゃんにもクリームの缶を手渡し、試してもらう。僕達が持って来た品々に不思議そうな顔をしていた彼女だったが、缶を開けた瞬間、嬉しそうな声を上げた。


「良い香り!これは…ラベンダー?」


「正解です。其方はラベンダーとマロウブルー、タイムを配合しています。ニキビ対策と予防に効果がありますね。」


「…このそばかすも治る?」


「そばかすでしたら、ヒースやルイボス、ローズヒップも効果があるかと思いますが……オルガ嬢の魅力の一つだと思うので、無くしてしまうのは惜しい気がしますね。」


その言葉に嬉しそうに口元に手を当てパタパタと足を振るオルガちゃん。なんだこの無邪気な天使は。可愛いぞ。


会頭の愛娘さんと仲良くなるのもプレゼンのプラス要素だと考えていたが、ぶっちゃけ単に無邪気可愛いオルガちゃんと仲良くなりたいだけだった。僕は途中からプレゼンそっちのけでオルガちゃんとハーブについてのお喋りを夢中で楽しんでいた。


そうして子供組でいちゃついてる間に義父さん達は色々と話し込んでいた。


「……では、此方の品々に関しては商品の登録を済ませてしまいましょう。

それと、商品の取引の契約に関してもこのまま進めてしまいますね。寧ろ、本当にそのような破格な条件で宜しいのですか?」


「えぇ、その代わりこの品々の開発元に関しては何方に尋ねられても一切他言無用でお願いします。

もしテナー殿の立場的に断りにくい相手であれば、随時相談して頂ければ。」


「分かりました。この商品、必ず売れますよ。

テナー商会の名に掛けて私が保証します。」


「そう言って頂けると安心ですな。

…ノアが始めバザーにこれらを売ると言い出した時はどうなる事かと思いましたが……」


「何と!ははは、こんな素晴らしい商品を簡単に売りに出されたら此方は商売上がったりでしたよ。」



大人達の言葉に首を傾げながらも、プレゼンが無事成功した事に内心、安堵の息を吐いたのだったーーー




可愛い子に弱いノア。

そばかす眼鏡っ子って可愛いですよね(伝われ)


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