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「現状把握。」

この世界について。説明回です。

生き物は自分の好きなコを詰め込みました。

皆んな可愛いよ(*´꒳`*)




光の3匹突撃訪問から二週間が過ぎた。


僕を拾ってくれた男性はグレイヴスさんというらしく、近くのお屋敷に住むお貴族様の家庭教師をしているらしい。

僕が現在、暮らしているこの煉瓦造りの家は、大陸の中央部に位置するケルヴィナ国という所の片田舎、ブルースの町という所にあるらしく、グレイヴスさんが数年前に購入し独りで暮らしていたらしい。


そして僕はこれらの情報からも察せる通り……異世界転生をしたみたいだ。

この世界、一見すると前の世界の中世ヨーロッパ時代の文明に似ているのだが、そこに根付く文明は科学ではなく前世で言うところの、魔法なのだ。

例えば火を起こすなら火の魔法、水を出すなら水の魔法というように地水火風、光と闇を司る6つの属性魔法によって発展しているらしい。 


他にも治癒術や浄化、守護、幸運を授けて下さる"神様の加護"なるものもあるらしい。


というのを何故、赤ん坊の自分が知れたかというと……光3匹組もとい、3匹の動物たちが毎夜、僕の眠る籠の前に現れ、色々と世話を焼いてくれているのだ。


九尾に遊び相手になって貰い、鳶が本を風で浮かせて目の前に広げてくれ、金魚が水を操り、僕の知らないこの世界の物、知識を再現して見せてくれる。


空飛ぶ馬を水で表現してくれた時は、思わずきゃっきゃっと声を上げてしまった。

咄嗟に九尾の尻尾で口元を抑えられ事なきを得たが、夜中に赤ん坊が笑い出したらあの男性も起きちゃうよね。


そして転生チートなのか分からないが、本の文字は問題なくスラスラ読む事が出来た。


あちらの世界では見た事ない記号のような文字なのだが、読もうとすると自然と日本語に変換されて頭に浮かんでくるのだ。

グレイヴスさんに初めて会った時も問題なく言葉が分かったし、お世話をしてくれる時に話し掛けてくれる言葉の意味も分かる。

お陰で言語の習得に躓かなくて済みそうだ。


因みに昼間はグレイヴスさんはお仕事で居ない為、近所の方がナニーとして僕のお世話をしている。

スーザンさんというふくよかな女性でグレイヴスさんが仕事へ出掛けるタイミングで僕を預かってくれている。

この方も親切な方で子供好きなのが伝わってくる丁寧なお世話をしてくれるのだ。

僕は拾われた頃の不安が吹き飛ぶ位、手厚くお世話をして貰っていた。




◇◇◇◇◇




という訳で。現在は金魚先生監修の元、魔法の勉強中です。

この3匹、言葉が上手く喋れなくても僕の思考がある程度分かるみたいで、魔法を使ってみたいとジェスチャー(赤ちゃん語を添えて)した結果、金魚さんが教えてくれる事になりました。


以前、感じる事が出来た天の川もとい光の流れ。あれが魔法の元となる魔力らしく、使いたい属性、発動させたい形、また量や時間を決め、身体の内側から外に流すと発動するらしい………

要はイメージが大事で逆にイメージがしっかりしていないと失敗したり、暴発してしまうらしい。


そしてこの魔法、ひとによって使える属性が限られるとの事。魔力にも属性があり、水属性の魔力が多いと水魔法が得意、光属性の魔力が多いと光魔法が得意といったように、

得手不得手があるみたいだ。

生まれ持った才能と言ってもいいらしい。


最も、これも何回も練習したり、使いたい属性の魔力を取り込めば不得手な魔法も使えるようになる場合があるとの事。

魔力も体力のように増減するらしい。

だから、使い過ぎると疲労感が襲うし、下手をすれば倒れてしまうと………うん、使い過ぎには注意しよう。


という注意事項をしっかり教えて貰った上で。

実技の時間です。


まずは指先に魔力を流す感覚を覚える事から始まった。

イメージしやすいよう、目を閉じ身体に流れる

魔力に意識を向ける。

キラキラした星屑のような流れが頭の中に浮かぶ。これが指先にも流れているのを確認し、指先に集中する。

お、魔力が指先に集まっているのが分かる。

指先だけキラキラ度が違う。


目を開け、金魚先生を見つめると褒めてくれるように上下に揺れていた。

僕を包んでいる九尾がぺろっと頬を舐める。

ふふ。これで良いみたいだ。

よし、次は魔法の発動だ。

魔法は……そうだな、金魚先生の水の球を出してみよう。


もう一度目を閉じ、ゆらゆら浮かぶピンポン球大の水をイメージすると指先から魔力が流れる感覚が。


ーーゆっくり目を開けると目の前には小さく揺らぐ水の球があった。


やった、成功した!!

イメージ通りに魔法を発動出来た……!!


目の前の光景に感動し、指先を振り水の球を揺らす。

3匹達も嬉しそうに鳴いたり、翼を広げたり、揺れたりして嬉しさを伝えてくれていた。

僕もこの世界に来てから自分で出来た初めての経験に嬉しくなり、一緒になって成功を喜ぶ。


ーーその後、自分が何の属性が扱えるのか色々と試してみたのだけれど……なんと6属性全て使えました。マジか。



これもアレかな。転生チートというやつか。

よし、皆んなに折角教えて貰っているんだ、もっと練習して魔法を覚えるぞ〜!!


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