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クトゥルフ神話用語紹介

■クトゥルフ神話

 アメリカ合衆国の作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが創造した架空の神話。ギリシャ神話や北欧神話とは違い、これを信仰していた者はおらず、シェアード・ワールド――複数の著者が同一の世界観・設定を共有して創作する作品群に近い代物である。

 かつては太古の地球を支配していたが、現在は地上から姿を消している異形の怪物が蘇る脅威を共通のテーマとする。

 神話名はラヴクラフト著作『クトゥルフの呼び声』が由来となっている。



■邪神クトゥルフ

 クトゥルフ神話に登場する邪神の一柱。大祭司。

 最高神ではないが最有名の神。

 数億年も前に外宇宙より降臨し、地球を侵略した。神を名乗るに相応しい強大さを誇っていたが、暴虐が祟ったのか何者かによって封印される。それでもなお影響力を保ち続け、信者達を通じて自身の復活を画策している。

 水属性でありながら海水によって精神感応(テレパシー)を遮られている。これを設定のミスと見るか、「クトゥルフが駄目なのではなく海水の方に何かあるのでは」と思うか、「水が苦手でありながら他の能力で成り上がったのだ」と解釈するかは読み手次第。



■ニャルラトホテプ

 クトゥルフ神話に登場する邪神の一柱。文化英雄(トリックスター)

『千の貌』、『混沌』の異名で知られている通り、あらゆる属性を持つ。矛盾を中和せず両立させ、科学と魔術の両方に精通し、化身を無数に増やす。化身は複数同時に顕現させる事も可能。

 神としては非常に気さくで、気軽に人類に接触する。そして己の知識を提供しては起きる混乱と自滅を見て愉悦に浸る。



■ナイ神父

 ニャルラトホテプの化身の一体。星の智慧派という宗教団体の指導者。ある世界線では実際にクトゥルフを復活させ、大陸の殆どを海底に沈めてみせた。



■ウィッカーマン

 古代ガリアの祭儀用人形だが、クトゥルフ神話ではニャルラトホテプの化身の一つとして数えられている。豊穣と繁栄を司る。崇拝の仕方は本来のウィッカーマンと同様、生贄を閉じ込めて燃やす事。



■悪心影

 ニャルラトホテプの化身の一体。主に政界に君臨する黒幕として登場する。その正体は織田信長だとされるが、生前からニャルラトホテプだったのか、それとも死後亡骸を乗っ取られてニャルラトホテプとなったのかは不明。



■膨れ女

 ニャルラトホテプの化身の一体。五つの口と触手を持つ、呼び名通りの肥満体の女性。手にした扇には魔力が宿っており、この扇によって見目麗しい美女に変身する。中国を主な活動範囲とする誘惑と罠の魔女。



■シュゴーラン

 ニャルラトホテプの化身の一体。作中におけるギリメカラの真名。

 チョー=チョー人が崇拝している小神。彼らからは『死の先触れ』と、アジアやアフリカでは『悪鬼』や『子取り鬼』と呼ばれている。象鼻の様な器官は鼻ではなく口吻(くち)であり、これで犠牲者の内蔵を啜り取る。



■チョー=チョー人

 クトゥルフ神話に登場する人種。作中におけるゴブリンの真名。

 両生類と人類との間に生まれた者の末裔。身長が低い事と正気でない事を除けば、能力は並の人間と変わらない。ミャンマーやマレー半島、北アメリカを主な活動範囲としている。

 知力は部族によってピンキリであり、原始的な生活を営む者から、人間社会で暗躍する為に会社を経営する者までいる。



食屍鬼(グール)

 クトゥルフ神話に登場する人外種族の一つ。

 犬に似た顔立ち、ゴム状の肌、鉤爪と蹄が特徴の亜人。名前の通り食人文化を持ち、土葬が主流の欧米では死体を求めて時折墓場に出没していた。

 あくまで食人文化があるだけで凶暴ではなく、死体を得る為に殺人を犯すという事はしないのだが、近年では人を襲う(はぐ)れ者が増えているのだとか。



深きもの共(ディープワン)

 クトゥルフ神話に登場する人外種族の一つ。

 両生類のような頭部と鱗に覆われた肌を持つ。若い頃は人類と変わらない容姿だが、年を経るにつれて魚に近付いていく。怪我や疫病といった外的要因がない限り、寿命が尽きる事はないという。



■ミ=ゴ

 クトゥルフ神話に登場する人外種族の一つ。

 蟹か海老に似た姿をしているが、動物とは言い難く、その生態は菌類に近いという。

 知性と技術は極めて高度であり、特に外科手術では他の追随を許さない。神話内では地球にある貴重な鉱物を求めて遠い宇宙から訪れた異星人という設定になっている。



■シャンタク鳥

 クトゥルフ神話に登場する生物の一つ。作中における飛竜(ワイバーン)の真名。

 容姿は概ね飛竜に似ているが、たてがみと馬の様な頭部が異なる。洞窟に巣を作り、その為か常に霜と硝石に塗れている。

 ニャルラトホテプを始め様々な神に仕える駿馬。宇宙空間を飛ぶ事も出来る。



■宇宙からの色

 クトゥルフ神話に数えられる小説作品。あるいは、作中に登場する宇宙生物。

 隕石に乗って外宇宙より飛来し、墜落した先の土壌を汚染、異常成長させては養分を喰らう。未知なるスペクトルの色を持ち、汚染された動植物も同じ色を発する。必要な養分を吸い上げると、宇宙生物はまた新たな星へ飛び立ち、後には焼け野原の如き荒地だけが残されるという。



■ヨグ=ソトース

 クトゥルフ神話に登場する邪神の一柱。副王。

 時間と空間を司る神格。過去・現在・未来の全ての時間を内包し、あらゆる空間に接している。この宇宙全ての情報(アカシックレコード)そのものともされる知識人垂涎の存在。

 ニャルラトホテプ程気安くはないが、召喚難易度は地位に比較すれば高くなく、人類との間に仔を儲けた事もある。



■シュブ=ニグラス

 クトゥルフ神話に登場する邪神の一柱。神々の母。

 森と豊穣を司る女神。魔女の集会(サバト)をモチーフとし、ニンフやサテュロス、レプラコーンやドルイドなど様々な種族が信仰している。山羊や羊を象徴とする。

 ヨグ=ソトースの妻でニャルラトホテプの姉弟(どちらが年上かは不明だが)。極めて多産であり、邪神クトゥルフは彼女を母親としている。



■ネクロノミコン

 魔導書。

 著者は『狂える詩人』アブドゥル・アルハザード。八世紀のアラブ人であり、哲学者でもあれば天文学者でもあり、魔術師でもあった。彼によって著されたこの本は『最強の魔導書』と名高く、数々の邪神やその宗派・秘儀についての知識が記されているという。



◇参考文献リスト

PHP文庫『「クトゥルフ神話」がよくわかる本』

新紀元社『図解クトゥルフ神話』

エンターブレイン『CALL OF CTHULHU ―クトゥルフ神話TRPG―』

エンターブレイン『CALL OF CTHULHU マレウス・モンストロルム』

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― 新着の感想 ―
[良い点] 第一章まで読みました。クトゥルフ神話TRPG系ファンタジーってやつでしょうか。テンポ良いし序盤3話で主人公が変化しまくって笑いました。今後の展開も楽しみです。
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