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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

地球に携わってきた人々

地球に携わってきた人々

作者: あむろぎ むと

どこの誰でどういう時代とかはあまり意識していません。それでもいいよ、という心の広い方はお読みください。

地球に携わってきた人々 いち


ここの仕事内容は、多岐にわたる。

別の世界を繋げるのも一つの仕事。銀河を存続させるために銀河の長たちとの会議も開く。銀河の歪みの調整。魂の成長、そのためにあえて厳しい環境にすることもある。もちろんいろんな銀河さんと私たちの合意の上で。



皆さんすごいなぁと尊敬しながら充実した仕事を、同じ同志(同僚)たちとともに送っていた私。私はこの仕事に満足していたし、充実した日々も送っていたから、ずっとこのままなんだろうなぁと、のほほん考えていた矢先。


いろんな場所をほっつき歩いては新しい話題を拾って来る同志がこんなことを言い出した。


ある銀河系のある惑星で、

低次元から高次元に上昇する試みがあるらしい。



別にそれは驚くことじゃない。どの銀河さん、どの惑星さんもやってることで、大型船に引っ張られている小型船のように、あるいは既に敷かれているレールの上を走る列車のように、念密に、寸分の違いもなく計画が練られて大方成功する。だが驚くべきことは次の事柄。



しかも自由意志で。



自由意志。自由意志というのは、その惑星上にいる全ての生命(意識)体の意志が尊重される。大半の意識体が右といえば右へ、左といえば左へ。まるで自由に舵を取れる船のようだ。しかしもし間違えた方角に舵をきってしまった時、大嵐に遭い儚くも沈没してしまうかもしれない。そんな危険もはらみながら、勇気ある決断をした惑星さん。


そう、地球である。


余談、といってはなんだが、以前にも自由意志で低次元から高次元へと次元上昇を試みた惑星さんが少ないながらもいた。この前の自由意志の惑星さんの上昇は他の惑星さん方や銀河の皆さんに見守られていたにも関わらず、低次元の意識体に舵を取られて、沈没してしまった。皆さんの悲しく、やるせない気持ちが私にも響いてきて、私も悲しくなった。


地球さんも、何度か失敗はしているのだ。しかし地球さんは、それでも、と勇気を持って上昇しようとしている。


私はこの惑星さんに強く惹かれた。一目見たいと思った。地球さんの力になりたい、尽くしたいと思った。




戻ってこれないかもしれないぞ。


同志がいう。


ここは心地よかったし充実もしていた。でも私はいく。やりたい事が、見つかったの。




別れ際、同志たちの方を見ると、微笑んでくれていた。私も笑顔でそれに応えた。


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