能力が欲しい!
アスラの授業を受けて新たに知ったことが多々あった。
一つ目はアスラに何度も触れることで新たにアルトを身につける場合があるそうだ。
また、ただ触れればいいのではなく内面的な変化に伴って身につけるアルトも増えるということ、だそうだ。
なんか嘘くさい。
「これらはデータから読み取った傾向だから根拠があるわけではない。」
とアスラ教師も言っていた。
要するにこれから努力すればアルトの一つや二つ身につけられるということだろう。ん?でも努力といっても何をすればいいんだろう?読書とか勉強かなぁ?まぁいいか、後でもう一度触ってみよう。
二つ目はアスラの存在について全く解明されていないことだ。これは驚きだった。てっきり私は情報科とかで起源は分からなくとも、生体くらい解明されていると思っていた。怖いな、ここまで怪しいものがこんなに世界に浸透しているとなるとミーム汚染が関わってくるかも知れないな。もしくは分かっているが教えられない秘密があるとか。これはこれで恐ろしい。でもアスラに関わりたいという好奇心に勝るほどではない。
昼食はいつもハルとキリトと一緒に食堂で食べている。食堂は学年で分けられているわけではないので、色々な人がいて中々面白い。自分よりも年下の天才教師が見るからに不良っぽい生徒と楽しそうにご飯を食べていたり、怪しいオーラを出している黒ローブの集団がいたり。アルトで宙を自在に飛んでいる人とかも稀にみるかな。もしアスラが身につくならああいう能力が欲しいな。
「ハルはどんなアルトを身につけたい?」
「別にーそこまで身につけたいってわでもないけど…」
「けど?」
「強いて言うなら、重力操作とかかなー荷物運ぶの楽になりそう」
結構現実的だった。
「俺も少しなら重力操作できるよ!」
聞いてない。ハルは羨ましそうにキリトを見ている。おい、何照れてんだオメー。
食堂の飯はよく考えると全然美味しくないのだが、キリトはすごい美味しそうにラーメンを食べている。本人によるとここが一番美味しいらしい。味覚おかしいんじゃねぇの。
自習の時間もキリトは自身のアスラの研究に勤しんでいた。なにやらブツブツ唱えながら、ペンを浮かせている。本人に
「アルトには詠唱とかいらないんじゃないの?」
と聞いたところ、
「え、なんとなくカッコいいかなって(笑)」
だそうだ。はぁ何でこんなイキリトがアルトを持ってて私はないのだろうか。精神年齢?いやそんなことはない…と思う。とりあえずキリトには勝っている…と思う。うん、もう今日はアスラについて考えるのはやめよう。授業が終わったあとは特に何もせず寮に戻り、復習をして寝た。