第二話 「銀さんと胡蝶さん」
今回はキャラクター紹介多めです。よろしくお願いします。
俺は、朝刊を取り終わって、台所に向かうと、朝ごはんのいい匂いがした。
「美味しそう」
「おはようございます。ひめ」
俺は、ふいに後ろから声をかけられて振り向いた。エプロン姿で、銀髪ケモミミの少女が話しかけてきた。
「銀さんおはよう。 そしてひめはやめてくれ」
銀さんは、俺よりも前からこの店に居候し、家事全般をしている。見た目は、高校生ぐらいで、小柄なまさに守ってあげたくなるような少女だ。しかし、見た目とは裏腹に、力は俺よりも強く容量もいい。
「今日は学校と聞いていたので、お弁当準備しました。 朝ごはんも出来てます」
「ありがとう。 じゃあ、胡蝶さん起こしてくるね」
そう言って、台所から去り、奥の部屋へと向かった。奥の部屋は、俺も銀さんも入ったことがない。用事がある時は、襖の前から声をかけるように言われている。
「胡蝶さーん。 朝ごはん出来たみたいですよ。 出てきてくださーい」
「んー。もう朝ーわかったわ。 すぐ行くわ。 先に、いっててちょーだい」
と、少し遠くのほうから声がした。
しばらくして、居間に胡蝶さんがやってきた。本当の名前は胡蝶蘭さん、少し着くずした黒色の着物に赤色の羽織、腰まである黒髪が印象的だ。
「おはようございます。 胡蝶様」
「銀おはよう。 あれ、ひめちゃん制服なんか着てどこかにいくの」
「今日から新学期です。 学校にいくんですよ。 そして、ひめちゃんはやめてください」
胡蝶さんは満面の笑みで
「へー。 じゃあ、向こうの世界にいくんだ」
俺はこの時、まずいことをしたと思った。
「じゃ、お酒のあてよろしくね。 あ、それからトイレットペーパーと銀の好物の油揚げも」
「油揚げ……」
銀さんが、輝いた目でこちらをみてくる。
「胡蝶さん、俺が断れないようにしているでしょ。 だいたい、田舎過ぎて、徒歩圏内どころが自転車圏内、コンビニもスーパーマーケットもないのに、どこで買えと……」
「さぁ、なんのことかしら。 ほら、ひめちゃんの実家のほうにならあるでしょ。 買ってきてー」
「胡蝶様、ひめ……朝ごはん冷めてしまいます」
「銀さん、すみません。 わかりました買ってきます」
「いただきます」
俺は、学校に行き、銀さんが作ってくれた弁当を食べ、帰り道に買い物をし、またここに戻ってきた。朝よりも、にぎやかな『駄菓子屋胡蝶』に……。
執筆中に飲み物がこぼれて大変でした。パソコン壊れなくてよかったです。