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現在ギルドの客間にいる。

そして俺の予想では絶賛フレイのブチ切れ中だ。

「殺すぞ?オメェー」

ほらな、やっぱり切れてる。

まぁ、そろそろメイのフォローが入るから放置しても大丈夫だが。

「落ち着きなさい、フレイ」

「だがよぉ、メイ。こいつがもったいぶって、オレをイライラさせるんだぜ?」

「あなたはいつもイライラしてるわ。もう少し私みたいに落ち着きなさい。」

「でもメイも..」

「そろそろ落ち着きましょうね」

「おっ、おう」

どうやらひと段落すんだようだな。

すでに支部長はフレイに絡まれ、疲れた表情を見せており、こちらの方が気の毒に思ってしまう。

「で、今回はどのような依頼なんだい?」

「あぁ...今回は最近発見された石碑に関した依頼だ。」

「おい、それは討伐か?」

「たぶんな、石碑を調査した者達が次々と行方不明になっている。

生きて帰ってきた者がいないため詳細は不明だ。」

「ヨッシャー、ワクワクするぜ!」

「フレイ、いちいち口を挟まないの。」

一応注意はしているが、討伐と聞いてニヨニヨしているメイはおいといて、さてこの依頼どうしようか。

生きて帰ってきた者が一人もいないというのはかなり面倒だ。

かなり危険性も高いし、今回の依頼は断ろうか...。

「で、受けてもらえるのか?」

「聞くまでもねぇよ。受けるに決まってるだろ。」

ん?何か聞こえたような。

「フレイ、いい加減にしなさい。受けるのは決まっているけどそれを答えるのはシンですよ。」

そうか、決まっていたのか。

「そうだったな、すまねぇ。さぁシン返事をしてやってくれ。」

「...もちろん受けるよ。」

最近何もしていないのに胃が痛い気がする。

なぜだろう...


さて今回の依頼をまとめると、この町の少し外れに鉄鉱石が採れる洞窟がありここで石碑が発見されたそうだ。そして現在、その石碑を調査しにきた考古学者3人と護衛5人が失踪し、その失踪を受けそれを確認しに行ったギルドの戦闘職員4人がさらに失踪したらしい。また、その後一度探索者に依頼したらしいがこれも失踪ということだ。ギルドの戦闘職員と探索者はなかなかの実力者達だったらしく、必要もないのに入念に説明してくれた。あと、今回の失踪事件は平和として有名な碑国の名を傷つけることから内密にして欲しいとのことだ。結局は人が失踪したという事しかわからない。情報が無さ過ぎて頭が痛くなる。

これからすることといえば、今回の依頼に関する情報を集めるべく鉄鉱石の作業員が住む場所へ向かおうと思う。こういう情報というのは命を守るために最も大切な物だ。だが多くの探索者はこれをおろそかにする。これがいかに大切かなんて誰も教えてくれないから仕方がないけどね。ちなみにこれに関してはいつも口を酸っぱくしてフレイとメイに言っている。そう、いつもね。

「シン、そっちは洞窟の方向じゃないぜ。」

「そうですよ、間違っていますよ。」

はは、いつも言ってるのにね。

「いつも通り最初は情報を集めるから、すぐには行かないよ。」

「おぉ、そうだったな。それなら問題の石碑を情報収集がてら見に行こうぜ。」

要するにそれはすぐに本番ということかな?ハハッ、面白い冗談だよ。

「まずはこの国の伝記やおとぎ話を読んだり、発見した作業員に話を聞こうね。」

「そうです、フレイはいつもせっかち過ぎますよ。」

ん?さっきもう一人せっかちな人が気がするけど気にしないでおこう。

「で、図書館はどこなんだ?」

「あの建物だから、こっちの道だよ。」

読んでくださりありがとうございました。

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