予選開始!
国際魔法武闘大会予選当日。
清隆、哲也、巴の三人は受付をしていた。清隆たちのチームは、「ソードダンサーズ」である。由来は、チームメンバー全員が剣を使って戦えるというところから来ている。
「ソードダンサーズ、受付を無事に完了しました。試合は、もうすぐ始まります。控室にてお待ち下さい。」
三人は受付を終わらせ、控室へいく。
控室にて・・
「みんな、準備は、いいか。」
哲也が清隆と巴に確認する。
「もちろんです。」
「愚問だな、杉並。」
清隆と巴は、それぞれ返答する。
「勝ちにいくぞ、」
「おお~」
哲也の掛け声と共に三人は、円陣をして試合会場へと向かう。
対戦相手は、「メアリーズ」。メアリー率いる謎の集団だ。何故、謎かと言うと、メアリー以外仮面をかぶっていて素顔がわからないからである。
「今日は負けないからね、清隆。」
「こっちだって、こんなところで終わるつもりはないさ。」
お互いに宣戦布告し、清隆とメアリーは握手をする。そして、試合は始まった。
ルール
どんな道具も持ち込みOK。
登録していないメンバーが参加したらそのチームは失格。
団体戦3vs3、1vs1のどちらかランダム。
チーム全員が瀕死判定された時点で負け。
以上
「ソードダンサーズ」のフォーメーションは、清隆と巴が前衛、哲也が後衛での攻撃補助に回る形、
「メアリーズ」のフォーメーションは、右から、赤い仮面の男、メアリー、青い仮面の男が横一列に並ぶ形になっている。
清隆は、試合開始と共にメアリーの背後へ瞬間移動する。そして、清隆は、右手の剣「パンサーブラック」に魔力をこめてメアリーに、パンサーブラック専用技「パンサークロー」を放つ。すると、一本の剣が三本になって、メアリーに襲い掛かる。さらに、メアリーの正面から巴が攻撃を仕掛ける。
「剣が作る槍」
巴の発生と共に襲い掛かるのは、剣精霊「テンペスト」が武器化した剣だった。
「っ…!」
メアリーは、両方向からの攻撃を地上では防げないと判断し、空に大きく跳躍する。攻撃をよけたメアリーは真下にいる清隆にはんげきしようとする。
「エア・ブラス・・・・」
が、攻撃が放たれたようとした瞬間、メアリーが哲也がメアリーを狙っていることに気づく。哲也がスナイパーライフルでメアリーを攻撃する準備をしていた。
「これで終わりだ、後輩。」
すると、ライフルから魔力のこもった弾丸がメアリーに放たれる。
「ん、んん、そ、そんな」
弾丸をまともにくらったメアリーは、地上に落とされ、気を失う。メアリーに瀕死判定が出たのだった。
メアリーのリタイアを確認した清隆は、赤い仮面の男に攻撃をしかける。「踊る剣技」」右打ち、左蹴り、右の後ろ蹴り、右打ち、左打ち、大きく突き、六連続の攻撃が赤い仮面の男を襲う。が、避けられる。
「その程度の攻撃、私には効かない、はははは」
赤仮面は余裕そうだった。
「まだまだ、はあっ!」
清隆は、さらに攻撃をしかける。清隆は、パンサーブラックから、魔法陣を展開させ、剣先から、黒い光線を放つ。パンサーブラック専用技「ブラックストライク」だ。が、その攻撃を赤仮面は大きく跳躍し、よける。そして、反撃する。
「スーパーローリングキック!!」
技名と共に放たれる空中からのキック。が、それが決まることは無かった。
「はっはっは、同じ手に引っかかってくれるとは思わなかったぞ。」
赤仮面の目線の先には哲也がスナイパーライフルを構えていた。
「あ、しまった。」
スナイパーライフルから放たれる弾丸が当たる瞬間、赤仮面は自分の愚かさを恥じるのだった。そして、赤仮面に瀕死判定が出た。
その頃、巴は、青い仮面の男、通称、青仮面と戦闘中だった。巴は青仮面に「剣で作る槍を放つ。それに対し、青仮面は、手から剣を出して飛んでくる剣を弾き飛ばす。その瞬間、青仮面の正面が、がら空きになる。それを巴は逃さず、青仮面に迫り、渾身の突きを放つ。が、これは、青仮面によけられる。
「無駄だよ、ボクには君の攻撃はあたらない。このボクの前にはね。」
青仮面は笑う。
「隙あり。」」
「全てを見通す眼」を発動させた哲也は、つぶやく。即座にスナイパーライフルを構えた。そして、青仮面の右足に向かって弾丸を放つ。青仮面は右足を負傷する。
「まだまだぁ」
青仮面は、右足の痛みを堪え、至近距離にいた巴から離れ、手から魔法陣を展開させる。放つのは、闇を纏いし光線。
「ダークブロウ」
と、技名が発せられ光線が手から出るはずだった。しかし、それが放たれることは無かった。
「ブラックストライク。」
ダークブロウが放たれる前に清隆が青仮面の背後に瞬間移動し、先に攻撃したからだ。黒い光線が青仮面の背中を直撃し、青仮面は倒れる。
「そ、そんな。」
という声と共に青仮面は、気を失い瀕死判定が出されたのだった。
こうして、ソードダンサーズ一回戦を突破した。