ロストヘヴンへ
「では、準備はいいですか。」
メリッサは、ロストヘヴンにいくメンバーに確認する。
メンバーは、清隆、巴、哲也、エドガー、それと、イギリス校の教師たちのイギリス組と、ユウジ、ヴェンなどのアメリカの生徒たちとと教師たちのアメリカ組で構成されている。
そんなメンバーの足元に魔法陣が展開されている。
「では、いってらっしゃい。必ず戻って来て下さいね。」
「「「「「はい‼」」」」」
メンバーはメリッサの言葉に返事をする。
すると、メンバーは光に包まれ、やがて、学園長室から消えていった。
乾いた大地、舞う砂ぼこり、照りつける太陽。
「ここがロストヘヴン・・」
メンバーは無事にロストヘヴンにワープ出来たようだ。
すると、ユウジが指を鳴らし、魔法陣を多数展開する。そして、魔法陣から多数のMRKが出現する。ユウジ、ヴェンなど、多数の専用機持ちはそれぞれの機体に駆け寄り、コマンドを唱える。
「「セットアップ‼」」
同時にMRKを展開する。MRKは分解し、使用者に装着され、顔も覆われる。すると、MRK使用者たちは、空を飛んで進み始めた。使用者以外もその後を必死に追いかけていく。
すると、
ウゴゴゴゴ!
ウゴゴゴゴ!
ウゴゴゴゴ!
周りから魔獣のこえが多数聞こえる。メンバーたちは、振り分けられたグループに分かれて、魔獣のもとへそれぞれ向かった。
清隆たちのグループは、清隆、巴、哲也、エドガー、ユウジ、ヴェンの六人だ。
清隆たちも、魔獣の退治に向かおうとするが、ユウジに声をかけられ、止められた。
「あ、うん。大変言いにくんだが・・俺とヴェンの機体、まだ、初期設定の状態でさ、今、充分に戦えないんだ。で、お願いがあるんだが、俺たちの調整が終わるまで、なんとか耐えてくれ・・」
「・・・」
まさかの事態に皆、黙り込む。
だが、清隆が口を開く。
「早くしなよ。」
そう言って清隆は魔獣のもとへ走り出す。巴、哲也、エドガーもそれに続く。
そして、清隆たちの視界に魔獣の姿がはっきりうつるところまできた。
頭はドクロ、二本の腕、猫背の人間のような姿勢、長い尻尾。
清隆たちはこの魔獣の名をメリッサから教わっていた。
この魔獣の名は、アルシオーネ・センチネル・ホーン。強さはメローぺ・コバルトと同じぐらいらしい。
早速、清隆はSG28を魔剣夜空に纏わせて、夜空を電磁砲に変えて、アルシオーネから見えないくらいの距離から光線を放つ。
ウゴゴゴゴ!
アルシオーネは魔法壁を展開し、光線を防ぐ。光線は魔法壁を破れない。
(ならば・・)
清隆は光線を魔法陣に吸収する。そして、清隆は瞬間移動魔術で、アルシオーネの目の前に移動し、攻撃をし掛ける。
「宮野剣術・2の型・踊る剣術!」
清隆は電磁砲を二本の剣に戻し、剣と蹴りのコンビネーション攻撃をアルシオーネにくらわせる。
ウゴゴゴゴ!
アルシオーネは無傷だが、少しふらついている。
「うおおおおお!」
清隆は攻撃の速度をあげる。さらに・・・
「魔法瞬間移動魔術」
清隆はアルシオーネの後ろに魔法陣を展開し、光線を放つ。
ウゴゴゴゴ!
アルシオーネはさらに、ふらつく。
「どけ、宮野!」
哲也が2丁拳銃、スコーピオンmk-2を構える。清隆は瞬間移動魔術で、攻撃の射程範囲から離れる。
その瞬間に哲也が攻撃を放つ。
「Wバレット!」
二つの光線がアルシオーネに直撃する。
アルシオーネは倒れそうだ。
「メタモルフォーゼ・雷!」
エドガーの髪は金髪にかわり、右腕にガントレットが装着される。
「「「うおおおおお!」」」
清隆は瞬間移動魔術で、エドガーは高速で、巴はダッシュで、アルシオーネの正面に移動し、攻撃を仕掛けようとする。だが・・
ウゴゴゴゴゴゴゴ‼
アルシオーネは腕を振って風を起こし、三人を吹き飛ばす。
「「うおおおおお!」」
エドガーは前から、清隆は瞬間移動魔術で後ろに移動し、後ろから攻撃をし掛ける。
「雷神の鉄槌!」
「宮野剣術奥義・始!」
エドガーの雷を纏った拳と、清隆の剣先に魔力を集中させた剣撃がアルシオーネに襲いかかる。
ウゴゴゴゴゴゴゴ‼
アルシオーネはこれも風で吹き飛ばす。
「ギルティ!」
巴は、黒騎士ギルティを召喚する。さらに、
「闇を纏いし剣槍!」
巴とギルティの合体技、紫色のオーラを纏った剣ががアルシオーネに襲いかかる。アルシオーネはこれも手ではじく。
「ならば・・Wバレット!」
哲也は二つの光線をアルシオーネに当てに行く。だが、
ウゴゴゴゴゴゴゴ‼
魔法壁を展開され防がれる。
「ちっ・・」
四人の攻撃はアルシオーネに効かない。そこに・・
「またせたな。」
少し遠くから声が聞こえる。