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魔法使いの争乱(マジシャンズ・パーティー)  作者: 星見 夜人
ワールドエンド・リメンバー・オブ・ダイアリー編
52/68

Can't forget memory(キャント フォゲット メモリー)・支えたい

部活終了後・・

「負けたか・・」

清隆はそうつぶやいた。

「そんなことない。清隆、かっこよかったよ。」

「あ・・ありがとな・・」

清隆は少し悲しそうに言った。

私と清隆は一緒に街を歩いていた。清隆が街を案内するよと言ってきたのだ。すると、清隆は剣道用具専門店の前に止まる。

「寄って行っていいか。」

清隆が尋ねてくる。私は無言で頷いた。

ガラガラ・・

私たちは扉を開け中へ入る。

「いらっしゃい。」

中から声が聞こえる。中から出てきたのは、道着を来た若々しいおじさんだった。

「角来さん、新しい竹刀と鍔、鍔度目が欲しいんだけど、何かオススメってある?」

清隆はおじさん(角来と言うらしい)に用件を伝えた。

「うーん、この竹刀といつもの鍔、それに使いやすいと評判のこの鍔度目かな。」

角来は竹刀と鍔と鍔度目を机の上に置いた。清隆は早速、竹刀に鍔と鍔度目を着けて、竹刀を振る。

ブンッ

「おお、いい・・この竹刀・・」

清隆は嬉しそうだった。

「清隆君、気に入ったかいその竹刀。」

「はい、とても。」

「そうか、そうか。この竹刀は丈夫なうえにとても軽い。お値段を少々張るがね。鍔はいつものだからいいとして、この鍔度目、最近ずれにくいと評判のやつなんだ。これも値段を張るがね。」

「これ全部買うよ。」

「そうか、清隆君はお得意様だから割引してあげよう。」

「ありがとう、角来さん。」

清隆は代金を払い、竹刀、鍔、鍔度目を受け取る。

「また、来な、清隆君。」

私たちは店を出た。

店を出ると、空はすっかり満天の星空だった。

「すっかり暗くなったね、街を案内できなくてごめんね。美雪。」

「いいよ、別に。またの機会で。」

「本当にごめん。その代わりといってはなんだけど、クレープでも奢るよ。

「ホントに‼」

「ずいぶん嬉しそうだね、クレープ好き?」

「う、うん、まあ。」

「じゃあ行こうか、この辺に美味しいクレープ屋があるんだ。」

清隆は歩いていった。私はそれについて行く。

そして、クレープ屋について、それぞれ違うクレープを注文し、その代金を清隆が払い、それぞれ頼んだクレープを受け取って、近くの公園のベンチでクレープを食べる。

「うん、美味しい。」

私は素直な感想を口にした。その言葉を聞いて清隆も嬉しそうだった。

「あのさ、美雪。その食べているクレープ、僕にも分けてくれないか。」

「え、あ、うん、いいよ。清隆も分けてくれたらね。

「うん、いいよ。」

二人はそれぞれのクレープを交換し、それを食べる。

「はっ!」

私は気づいた。

これって間接キス・・

私の顔は赤くなる。

「どうした、美雪。顔が赤いぞ。」

清隆はこの事実に気づいていない様子。

私はごまかしも兼ねて清隆の試合を見て思ったことを言った。

「清隆、私、剣道部のマネージャーになろうと思う。」

「マネージャー?どうして?」

「私ね、清隆の試合見ててかっこいいと思った。それで私はそんな清隆を支えられたらいいなって思ってさ。」

「・・・かっこいいって、・・そりゃどうも。でも、僕を支えるってそれはどういう・・」

清隆の顔が赤くなる。どうやら私の言い方が悪かったようだ。誤解をされたらしい。慌てて修正する。

「変な誤解しないで。清隆がかっこいい試合ができるようにサポートするって意味だから。」

「そ、そう。じゃあ、よろしくな、マネージャーさん。」

清隆が手を差し出して来た。

「よろしくね、清隆。」

清隆の手を握り返し、私たちは握手をした。




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