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魔法使いの争乱(マジシャンズ・パーティー)  作者: 星見 夜人
ワールドエンド・リメンバー・オブ・ダイアリー編
46/68

私のせいで

清隆が病院に運ばれて三日後。清隆は未だに目を覚まさない。呼吸はできている。傷口もふさがり始めている。清隆は肋骨と左腕の骨折をした。普通なら完治まで三ヶ月ぐらいかかるが、清隆は魔法使いであるため、一ヶ月以内に治ると診断された。だが、いつ、目を覚ますかはまではわからないと医師も言っている。

ここは魔法使い専用病院、107号室、清隆が入院している部屋だ。

中にはベットで目を覚まさないまま三日寝ている清隆とその手を握っている美雪がいた。

「ごめんね、清隆・・・私が魔法を使いこなせていなかったために・・こんな大怪我をさせて・・」

美雪の目から涙がこぼれる。その涙は清隆の顔面に落ちていく。

「・・・」

当然、清隆に反応はない。

「私には・・清隆と一緒に戦う資格なんてない・・のかな・・・」

美雪は自分のしてしまった失敗を責めていた。

ふらっ・・ふらっ・・

美雪が病室を出ようとした時、美雪の体がふらついた。

美雪は清隆がメローぺ・コバルトとの戦闘によって大怪我をおおい、倒れてしまったその日から寝ていない。清隆のことが心配で眠れなかったのだ。体力も限界に近づいていた。

「またくるね・・・じゃあね、清隆。」

美雪は病室を去った。

美雪が病院の外に出るとすっかり暗くなっていて、星が見えた。

「・・・」

美雪は何時の間にか星を眺めて、しばらく動かなかった。

「「・・・さない」」

どこからか声が聞こえる。

美雪は声が聞こえる方向を見る。そこにいたのは、静香とメアリーだった。

「「許さない・・天夏さん・・清隆をあんな目に合わせるなんて・・」」

静香とメアリーは美雪に対して怒っているようだ。清隆が目を覚まさない理由を美雪のせいだとおもっている。

「・・・」

美雪は二人の解釈を正しいと認め、無言だった。

「へえー、やはりあなたのせいなんだ・・だったら、さようなら、美雪ちゃん。」

メアリーは魔法陣を展開させ、美雪に黄色い光線を放つ。美雪は突然の攻撃に反応出来ない。光線が美雪に向かっていく。


その頃・・

「はっ⁉」

ここは107号室。清隆は美雪の危機を感じたのかのように目を覚ます。そして、清隆はすぐに外の騒がしさに気づき、窓から外を見る。見えるのは、美雪と静香とメアリーだった。メアリーが美雪に攻撃していた。光線が美雪にあたろうとしている。美雪は反応できていない様子。

清隆は人間離れした速さで、病室に置いてあった剣、夜空とSG28を持つ。さらに瞬時にSG28の形態を変形させ、夜空に纏わせ、夜空を電磁砲へと変える。そして、銃口に魔法陣を展開させ、雷を纏った光線を窓から美雪に向かっていく光線に向かって放つ。すると、互いの光線は打ち消しあって消滅する。それを確認した直後、清隆は力尽き、再び倒れ、気を失う。

美雪は自分に向かってきた光線を消滅させたのが、病院の一角の病室の空いた窓の位置から、清隆であるとすぐに気づく。

「清隆・・あなたは・・そこまで、あの女のことを・・」

メアリーは舌打ちをする。

「清隆・・私はいつも君に助けられてばっかりだったね。出会ってからずっと・・・」

美雪は不意にそうつぶやいた。








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