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魔法使いの争乱(マジシャンズ・パーティー)  作者: 星見 夜人
ワールドエンド・リメンバー・オブ・ダイアリー編
45/68

守れて良かった

清隆と美雪は走り出す。

「「うおおおおお!」」

清隆と美雪は同時に瞬間移動魔術を発動させる。美雪はメローぺの正面から、清隆は後ろから攻撃を仕掛ける。美雪は青龍から青い閃光を発動させ、一点に集中し突きを放つ。

蒼流(そうりゅう)(けん)!」

清隆は夜空の剣先に魔力を集中させ、メローぺに斬りつけメローぺに剣がぶつかる瞬間、魔力を解放させる。

「宮野剣術奥義・始!」

二方向からの攻撃がメローぺに直撃する。さらに二人はそのまま攻撃を続ける。

「「うおおおおお‼」」

二人は一心不乱に剣を振ってメローぺにあてていく。

ウゴゴゴゴゴゴ

メローぺにも攻撃が効いている様子。

すると、メローぺが四方向に魔法陣を展開させる。そして、放たれる真空波。それを清隆と美雪は同時に瞬間移動魔術を使い、よける。

メローぺは弱っている様子。だが、清隆はメローぺに潜む大きな魔力も感じていた。

ウゴゴゴ・・・

鳴く声も弱々しい。それが決め手となったのか、美雪は何の警戒もせず、攻撃をしようとメローぺに向かって走っていく。

「はああああああっ!」

美雪はメローぺのすぐ目の前まで走って、跳躍し、メローぺに襲いかかる。

ウゴゴゴゴゴゴゴ‼

メローぺが突然声をあげ、美雪の目の前で魔法陣を展開させる。

「・・・・っ⁉」

「避けて、美雪。」

清隆の言葉通り、美雪は瞬間移動魔術を発動させ、攻撃の射程範囲から逃れようとする。だが・・・

美雪が移動したのは、メローぺの攻撃の射程範囲内だ。

「えっ、失敗?また・・私は・・」

そう、失敗である。美雪は魔法を使えるようになってから日が浅い。完全に魔法を使いこなせてはいなかった。

美雪は命の危機が迫っている場面での魔法の失敗に死んでしまうかもしれないという絶望感がのしかかる。

メローぺは魔法陣から炎を纏った光線を放つ。光線は美雪に向かっていく。

ごめんね、清隆。せっかくくれた命なのに・・・またお別れだね・・さよなら・・清隆。

美雪は死を覚悟した。瞬間移動魔術は発動すると、その後、一分間は発動出来ない。美雪に光線を避ける手段はなかった。

しかし、その光線が美雪にあたることはなかった。

「うぐっ、ぐはっ・・」

美雪の目の前に清隆がいた。美雪を庇って光線を受けたのだ。清隆には魔法を破壊するという最大の魔法回避方法、愛刀、夜空の「魔法破壊魔法」があったが、メローぺの光線の威力が勝り、夜空は清隆の手から飛ばされていた。

清隆は光線を受けて、口から血を吐き出し、コートも血だらけだ。

「清隆・・っ‼」

美雪は目の前の清隆の状態をみて、思わず叫んでいた。

「大丈夫だ・・これくらい。良かった・・今回は美雪を守ることができて・・・」

清隆はただ攻撃を受けただけではなかった。その証拠にメローぺの腹にはSG28が刺さっている。

ウゴゴゴ・・・

メローぺは金属の欠片となって消滅する。

パタン・・

清隆もその場に倒れた。

「清隆、清隆・・‼こんなところで死なないで・・」

美雪が声をかけても反応がない。清隆はすぐに病院に運ばれた。

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