哲也の作戦
説明が全部終わったあと、清隆たちはそれぞれのステージに魔法によって強制移動されていた。
ナチュラルフィールドは火山、氷山、草原、
未来都市、森林の五つのステージからなるフィールドだ。清隆たちがいるのは、火山ステージだ。
清隆の目の前に戦い方を問うためのボードがあった。ボードには1VS1、2VS2、3VS3が表示されていた。
「どうします?」
清隆は巴と哲也に戦い方を問う。すると、哲也がう~んと唸ってから
「ザ・スカーレットは個人戦でその真価が発揮されるチームだ。だからといって、最初から3人とも出場して他のチームに俺たちの情報をあかしてしまうのもよくない。だから、今回は2vs2に持ち込もうと思う。相手は間違いなく、1VS1を選択するはずだ。しかし、俺たちがここで2VS2を選択すると、両チームの意見が不一致となり、3vs3になってしまう。だから、俺たちは3vs3を選択し、
両チームの意見不一致による、2vs2の自動選択を狙う。」
と意見を述べる。清隆はそれに従い、ボード上の3vs3を選択する。すると、哲也の読み通り、相手は1vs1を選択したようで、両チームの意見が不一致となり、2vs2の対戦形式となった。
この結果を見て、哲也はニヤリと笑みを浮かべたのち、作戦を述べる。
「今回は火山ステージの入り組んだ地形を使い、奇襲をかけて、一気にかたをつける作戦で行こうと思う。宮野の「魔法瞬間移動魔術」と森園の影精霊「スプリガン」の気配を消す能力があれば、この作戦は成功するはずだ。だから、今回は宮野と森園、お前たちに任せる。」
「了解!」
清隆と巴は哲也の作戦に賛成し、二人はフィールドにでる。