ソードダンサーズ激励会
午後に本戦の開会式がある今日、清隆たちソードダンサーズのメンバーは、ソードダンサーズ応援部隊から招集をかけられ、宮野清隆ファン交流会が行われたアジトへ集まっていた。
アジトの壁には、ソードダンサーズ激励会の文字がかかれた横断幕があった。次第に人も集まり、メアリーが一息ついて、
「これから、ソードダンサーズ激励会を始める。」
と開会宣言をし、ソードダンサーズ激励会が始まった。すると、
「頑張ってください、杉並様~。」
「ファイトです、森園先輩!」
「宮野君、頑張って。」
などの黄色いこえが上がる。清隆が会場の雰囲気に呑まれていると、清隆は後ろから肩を叩かれた。
「清隆さん、こんなことで呑まれているようじゃ本戦で勝てませんよ。」
その正体は昨日、清隆に告白してきた後輩の女の子だった。
「君は昨日の・・・」
清隆はそこで後輩の女の子の名前を聞いていないことに気づく。女の子はそれを察するように自己紹介をする。
「そういえば、まだ名前も言ってませんでしたね、私、一年生の森園、森園友香っていいます、改めてよろしくお願いします、清隆さん。」
「・・よろしく。」
清隆が友香の名前を聞いたところで巴が友香の姿を見つけ、走ってこちらに向かってくる。友香も巴を見つけて、声をかける。
「あ、お姉ちゃん。」
「お姉ちゃん?」
清隆は友香の巴の呼び方に疑問を抱く。
「あれ、知りませんでしたか、私、森園巴の妹なんです。」
清隆の疑問に友香が答える。しかし、巴は大人っぽい印象、友香はまだ幼さが残っている印象があり、気づかなかった。そんなことを考えていると、
「清隆、妹が世話をかけたな。事情も知らずに告白なんて・・」
「いえいえ、気にしないでください。」
巴が友香の頭を掴んで下にむけながら謝ってきた。そんなことをしていると、
「これから、選手にプレゼントをしたいと思います。」
どこからか声が聞こえてきた。すると、清隆、巴、哲也の三人の手元に箱が召喚される。それらをそれぞれ開ける。
清隆の箱には制服によく似たデザインの服とズボンが入っていた。服は制服のブレザーがコート状になったもので、基本色が白で袖口と襟の淵が青く、左胸のところにロンドン校の校章が刺繍されている。ズボンは基本色が青のチェックで他にこれといった特徴はない、制服と全く同じデザインだ。
巴の箱にはこれは女子の制服によく似たデザインの服が入っていた。ブレザーは後ろだけが少し長くなっていて、左胸のところにロンドン校の校章が入っていた。スカートは制服より短くなっていて基本色は青のチェックだ。
哲也の箱には制服に似たような服とズボンが入っていた。基本色は白で服の後ろだけがかなり長くなっていて前が少し短くなっている特殊なデザインで左胸のところにロンドン校の校章が入っていた。。ズボンは、基本色は青のチェックで、制服よりポケットが多くなっている。
「気に入ってもらえたでしょうか。これらは私たちソードダンサーズ応援部隊が用意した皆さんの魔闘会本戦のための戦闘服です。この服はロンドン校の制服を参考にデザインを考えました。また、この戦闘服、少し魔法耐性があるので、きっと着て損はないと思います。」
また、どこからか声が聞こえてきた。清隆はこの戦闘服のデザインを気に入ってありがたく使わせてもらうと心に決めた。
そして・・
「ソードダンサーズ、優勝目指して、ファイト、おーーー!!」
哲也を筆頭に清隆、巴、ソードダンサーズ応援部隊の皆様を含む、総勢50人の大規模な円陣をし、ソードダンサーズ激励会は終了した。清隆、巴、哲也の三人は本戦での優勝を改めて誓った。