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魔法使いの争乱(マジシャンズ・パーティー)  作者: 星見 夜人
リボーン・ガールフレンド編
11/68

学校最強の男、リック・ケイオス

パーティーが終わって、清隆は、教室を出ると、突然、白い光に視界が覆われ、腹に拳をくらい力が抜け、清隆は気を失う。

「ん、んん。」

清隆は、しばらくして目を覚ます。清隆は、魔闘会の試合会場にいた。清隆の目の前には、魔闘会の予選通過チーム「魂の錬成者(ソウルメーカー)」のリーダーにしてこの学校最強と言われている、リック・ケイオスとそのチームメイト、ネリダ・フローレンスがいた。

「起きたか、宮野清隆。早速で悪いが俺たちと勝負しろ。」

リックは清隆に勝負を申し込む。

「へ?」

「だ、か、ら、お前に勝負を申し込むと言っている!」

唖然としている清隆にリックはもう一度勝負を申し込む。

「なぜ、俺と何ですか?」

「お前も魔闘会の予選には決勝がないことを知っているだろ。だが、俺はそれに納得がいかない。だから、こうして、普通なら決勝であたるソードダンサーズのメンバーを倒しているのだ!!」

リックは清隆に勝負を申し込む理由をいい、ある方へ指をさす。

そこには巴と哲也がいた。二人は気絶していた。

「ケイオス先輩、これはどういう・・?」

思わず清隆は、リックに質問する。

「だから言ったろう、ソードダンサーズを倒すって。この通り、メンバーの2人は 倒してきた。残るのはお前だけだ。さあ、剣を抜け、

宮野清隆!!」

事情がわかった清隆はリックの言うことに従い、剣を抜こうとする。だが、清隆は剣をを持っていないことに気づく。

「すいません、ケイオス先輩。今、剣を持っていないんですよ。」

「ああ、そうかすまん、ほれ。」

清隆が発した言葉に意外な形で返事が返ってきた。リックから二本の黒い剣を渡されたのだ。二本の剣は魔剣パンサーブラックと闇帳だった。

「これはどこから?」

「まあ、秘密だ。」

今度は、清隆の質問を無視する。

「では、始めるぞ! 」

リックのその声で清隆は、二本の黒い剣を構える。

「ネリダ!」

リックはパートナーの名を呼ぶと、パートナーは剣と盾に姿を変える。

~人が武器に変身する魔法だと、聞いたことがない。~

清隆は見たこともない、聞いたこともない魔法に驚いていた。だが、清隆のそれを降り払うようにリックが清隆に攻撃を仕掛ける。まるで光のような振りで清隆に斬りかかる。清隆は、瞬間移動魔術を発動できず、剣で攻撃を何とか受け止める。が、リックは清隆のバランスが崩れたのを見逃さず、今度は盾を使って清隆に体当たりをする。清隆はその攻撃で片足が宙に浮く。清隆は、今度こそ瞬間移動魔術を使おうとするが、その隙を与えず、またしても光速の振りが清隆を襲う。

清隆は片足が宙に浮いて 、リックの攻撃を剣で受け止めることはできない。清隆は、この攻撃を回避しようと思考を加速させる。そして、清隆は一つの答えを出した。

「宮野剣術、5の型、片足回転斬り。」

清隆は、宙に浮いていない足を軸にして、床すれすれまで体を倒しながら回転し、リックの足元に斬りかかる。

「っ・・・!」

この攻撃を予想できなかったリックは驚いて、後ろへ跳躍し、何とか清隆の攻撃をよける。そして、両者は元の間合いに戻る。

今度は、清隆からしかけた。清隆は、瞬間移動魔術を発動させ、リックの目の前に移動し、リックの手首を二本の剣で素早く突き、リックの盾と剣を弾き飛ばす。リックの手元はガラ空き。清隆は、すかさず「乱れ突き」を放つ。

「ぐふっ。」

リックは全ての突きをくらって、よろめきながら自分の剣を拾う。だが、清隆の放ったブラックストライクによって、盾までは拾えなかった。リックはブラックストライクをよける。すると、背後に清隆が瞬間移動によって移動し、リックに攻撃した。リックも何とかそれを受け止める。清隆は、いったん間合いを取ろうと後ろに下がろうとする。しかし、そこで異変に気づく。

「足が動かない!?」

清隆は足元を見る。そこには下から湧き出てきた手が清隆の足をつかんでいる。

コロス、オマエモオレタチとオナジヨウニ。

手がしゃべっている。血をはきながら。清隆は気を失いそうになる。

「驚いたか、宮野。これは、俺の魔法「魂の錬成者(ソウルメーカー)」の能力だ。これの魔法は、死者の魂の願いや怨念、怒り、苦しみを具現化できる。そう、今呼び出したのは、死者の魂の怒りと苦しみの感情だ。しかも、これは「ワールドエンド」で犠牲になった者たちの魂だ。」

「・・・っ!」

清隆は、リックの魔法のことよりも「ワールドエンド」という言葉に反応していた。


「ワールドエンド」

一年半前に起きた、世界が大型魔獣によってかなりの死者を出した事件だ。清隆もそれの被害者だった。清隆が魔法をしっかり学ぼうと思った原点であり、清隆が大事な恋人、美雪を失った事件で、清隆のトラウマだった。


清隆はワールドエンドの単語を聞いて、

「美雪も俺のことを恨んで・・・」

とつぶやき動かなくなった。リックは清隆にできた隙をつき、

「これで終わりだ、宮野清隆。お前との試合なかなか楽しかったぞ、

次は本戦で戦おう。ソウルブレイカー!」

リックの剣に火の玉が集まり、放たれる業火。清隆にはリックの言葉が聞こえていなかった。

「ごめんね、美雪。」

ただ、謝罪の言葉をつぶやきながら、業火を直接、その身に受け、清隆はその場に倒れた。





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