1話 仕方ない
レイセ:主人公。
黒戸零維世であり、クリア・ノキシュでもある。
融合者。
契約者。
黒崎鏡華:プロミネンスと名乗っている。
ルビー・アグノス。
融合者。
契約者。
黒竜:真名、レムリアス。
白竜に並ぶ最古の神獣。
レイセと契約している。
黒沼直樹:ベル。
黒羽学園高等部の数学と物理の教師。
中等部生徒会顧問。
融合者。
守護者。
黄山十夜:春日高校一年生。
融合者。
契約者。
ファガス。
青井友介:七星学園高等部一年生。
融合者。
契約者。
コナル。
エウェル:クリア・ノキシュの妻。
故人。
リビア:元守護者。
レイセと北の大地に旅立った。
聖国クリアを創設した。
ボーデン・バレット:傭兵団ラーウム所属。
ソロのBランク冒険者だった。
閑話に登場。
ラトス・ミュラ:ルピアスの守護者長。
クルダム・ゼロス:ノスヘルの元代表。
文官長。
フレドリック・ユルロア:連合国クロトの守護者長纏め役。
ピナンナ・ラクトリ:ノスヘルの守護者長。
キーシ・キルツス:クベルトの守護者長。
オアミ、クベルト、ミクトシアは、兵士を仮面の男に皆殺しにされた為、
一回目の会合には不参加。
非常に忙しい。
突然名前だけ出てきます。
十年後。
神歴二千三百十年。
「フレドを呼び出してくれ」
「承知しました」
「少々お待ちください」
「クルダム、落ち着け」
「私は裏切られていました」
「仕方無いだろ」
「俺も黙っていた」
「…………」
「フレドを信頼してたんだな」
「そのようです」
「少し話がしたいのです」
「しかし、お前が契約者に成るとはな」
「知識はどの程度把握出来てる?」
「たぶん重要な知識は得ています」
「寿命が無い」
「生殖能力が無い」
「等です」
「選択に迷わなかったのか?」
「ええ、寿命を延ばしたかったのです」
「この国の行く末をもう少し見ていたかった」
「そうか」
「なら、しっかり働いてくれ」
「言われなくても」
「クロト様こそもう少し働いて下さい」
「なんだそれ?」
「俺はしっかりやってるぞ」
「そうです」
「王は手を抜いていません」
「リビア様、貴方は王に甘い」
「王の処理能力なら、もっと多くを熟せる筈です」
「それはそうかもしれませんが、ダンジョン攻略も必要なのです」
「何度も伺っていますが、何故必要なのですか?」
「それは…………」
「フレドが来たら説明してやろう」
「良いのですか?」
「ああ、そろそろ頃合いだと思ってた」
「そうかもしれませんね」
「何の話かは知りませんが、良い予感はしませんね」
「ビビったか?」
「と、言うよりも、どうせ理不尽な話です」
「憤りを感じます」
「何を笑っているのです?」
「笑わないでください」
「青い所が面白い」
「笑わずにいられるか」
「ふふ、そうですね」
「リビア様まで」
「そうですね、私が一番年下です」
「百歳を超えると皆大体同じになるらしいぞ」
「プロミが言ってた」
「プロミ様はいつこちらにいらっしゃいますか?」
「もうすぐだ」
「今度は従者を連れて来ると言っていた」
「では、準備が必要です」
「そんな話は決まった時に言ってください」
「さっき魔道具で聞いたんだ」
「いちいち突っかかるな」
部屋をノックしている。
「入って良いぞ」
フレドが執務室に入って来た。
ボーデンもいる。
「で?」
「何の用だ?」
「これからクベルトに出張だ」
「キーシの予定が詰まっている」
「急がないといけない」
「クルダムに話があるそうだ」
「態々王に呼び出させたのか?」
「どんな用だ?」
「私も契約者に成りました」
「おめでとうと言えば良いのか?」
「別にめでたくも無いが」
「フレド、嘘を付いていましたね?」
「そんな話か!」
「当たり前だろ」
「何を青臭い事言ってる」
「むう、嘘の報告をしておいて弁明は無いのですか?」
「無いね」
「必要だった」
「話していたら、拷問されていた」
「私はそこまでしません」
「あんたの周りはどうかな?」
「…………」
「俺はあんたを買っている」
「失望させるなよ」
「…………」
「その位にしておいてくれ」
「俺からも話がある」
「たぶんボーデンは気付いてる」
「ボーデン、何の話か解るか?」
「貴方のもう半分が何処から来たか、と言う話でしょう?」
「そうだ、やはり察しが良いな」
俺は黒戸零維世について、もう一つの世界について、『ロストエンド』について話した。
全てだ。
「驚かざるを得ませんね」
「異世界とは」
「…………」
「…………」
フレドとクルダムは絶句している。
「話は以上だ」
「フレド、ボーデン、行って良いぞ」
「…………」
「あんたはいずれ向こうに帰るのか?」
「リビアとプロミがいるこの世界を選ぶ」
「それを聞いて安心したぜ」
「…………」
「これからは、ダンジョン攻略に協力しましょう」
「ああ、話が通じて良かったよ」
「じゃあ、クベルトに行ってくる」
「ボーデン行くぞ」
「ちょっと待て、リビア様に会ったんだ、挨拶させろ」
「リビア様、今日もお美しい」
「ええ、ありがとうボーデン」
「気を付けて」
「人妻を夫の前で口説くなよ」
「これだけは言わずにはいられません」
「では行ってきます」
「ああ、気を付けてな」
二人は部屋を出て行った。
「ボーデン、あいつモテるだろうな」
「そうですね」
「レイセもあのくらいハッキリ言ってくれると嬉しいのですが」
「リビア、お前はいつも美しい」
「まあ」
「オッホン」
「私も退出しますので、その後にしてください」
二か月後、プロミネンスが来た。
豪奢な馬車に二台、九人連れて来ていた。
俺は大陸を繋ぐ橋を建設していた。
それを渡って来た。
ちなみに馬車のタイヤにはゴムが、車輪等の軸受けにはベアリング、揺れ防止にサスペンションが使われている。
それでも揺れるが。
連絡が有ってから、わずか二か月でたどり着くとは。
俺はプロミネンスの顔が見たかった。
久しぶりだ。
自分で出迎えた。
馬車から従者が下りてくる。
プロミは最後だ。
降りてきた。
「長旅お疲れ様だな」
「そうね、二か月も掛ったわ」
「距離を考えると相当早いけどな」
「まあ、そうね」
「急いだわ」
「顔を見せてくれ」
「なに?」
「見えてるでしょう?」
「もっと近くでだ」
「ああ」
「良いけど」
「後でね」
「まずは中に入ってから」
「従者達の紹介もしたいし」
「お前の従者は殺気の消し方を知らないのか?」
「隠す気が無いのよ」
「はあ、先が思いやられるな」
「貴方の困った顔が久しぶりに見れていい気分よ」
「ちゃんと手綱を握っていてくれよ」
「それは大丈夫、狂信者ばかりだから」
「だからだろ」
「まともな奴もいるんだよな?」
「いる訳無いでしょう」
「いないのかよ」
「ええ、いないわ」
プロミネンスはいい笑顔で言い放った。
いい笑顔が見られて俺はうれしい?
広間で従者の紹介を受ける。
リビア、フレドリック、ボーデン、クルダムもいる。
「貴方たち、私の夫になる人なんだから、ちゃんと自己紹介してよね」
「…………」
「まずは私から」
「私は、ノイトル・ロベスト」
「従者長を務めています」
「私は、ヒルデ・ガントです」
「神官長です」
「ロウル・ヒスリー」
「従者兼料理人」
「クアクル・ロウナー」
「同じく従者兼料理人だ」
「私はカシアル・シュースです」
「従者兼裁縫士です」
「私はカシアルの弟子のスレガリン・ラウナルです」
「従者兼裁縫士です」
「リメア・ラメウスです」
「神官兼付き人です」
「ヒメア・ラメウスです」
「リメアとは姉妹です」
「神官兼付き人です」
「従者長と神官長ではどちらが上なんだ?」
「今回は従者長が上よ」
「ヒルデ」
「納得したのよね?」
「ええ、もちろんでございます」
「女神様」
ヒルデの殺気は一切弱まっていない。
たぶんこいつが一番ヤバい奴だ。
神官姉妹も殺気を俺に向けて来ている。
理性よりも気持ちが勝っているんだろう。
従者長は御しきれるのか?
ダンジョンにプロミネンスを連れて行くと言ったら、こいつらはどうするつもりか?
不安しか無い。
俺も殺気を出しておくか。
ヒルデに向かって殺気を出した。
最悪、飛び掛かってきたら、殺そう。
そう思った。
ヒルデが後ろにジャンプした。
やる気か?
俺の間合いからは出ていない。
もういい、やろう。
「ちょ、ちょっと待って!」
「ヒルデ!」
「解ったでしょ?」
「……はい、申し訳ないです、女神様」
「私に謝らないで、彼に謝って」
「申し訳ないです、クロト様」
「そうか、殺気が止んだな」
「ならいい」
「はは、どうなるかとヒヤヒヤしたぜ」
「怒っている王を初めて見ました」
「心臓に悪い」
「リビア様」
「ええ、彼は完全に殺る気に成っていました」
「リビア、解ってるわ」
「怒らせるとああ成るのね」
「私も初めて見た」
リビアは具現化した剣を消した。
プロミは具現化した盾を消した。
やれやれだ。
読んで頂き、ありがとうございます。
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作者が喜びますので、是非。




