自販機の前で
気に食わないという理由でボコボコにされた次の日の事だ
社内でも、一際目立って可愛かったカナコと自販機の前でバッタリ遭遇した。
俺は、傷が目立たぬよう、大ぶりのマスクをしていたが
目の周りがドス黒く充血している様をみれば、何かあったのかと尋ねたくなろう
カナコも例外では無かった。
「どうされたんですか?」
心配そうに俺の顔を覗き込んできたカナコの顔面は可愛かった。
俺は自称ボクサー大学生に殴られた話をする。
「えーw そんなことがあったんですね! 何か意外だなーw 」
おもったよりウケた。
今なら、なんでもしてもらえる気がした。
「そんな可愛そうな俺にジュースおごってくれん?笑」
「いいですよ笑」
あっさりと了承を得た僕は、120円の麦茶を購入した
「お茶の御礼に…、今晩、飯行きません?? 」
お茶をおごってもらえて、更にはデートに繋げる……。
我ながら素晴らしいコンボだと思った。
「いいよ。笑 とりあえず、LINE交換する? 」
決まった……!
本当に今なら、いや今日なら、何でもできそうな気がする。
終業までまだ5時間ほどある
昼休み終了のチャイムが鳴り響く、
俺はパソコンで、今日のディナー会場を探すことにした。