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復活ゲーム  作者: himajin
3/5

平穏3

すごい遅れて、しかもかなり少ない量で申し訳ありません、これからも不定期更新となっていくのでよろしくお願い致します。

 修学旅行まであと3日、そのせいか昼休みの教室はいつも以上にうるさかった。

「なんでかなー、修学旅行がそんなに楽しみかねー」

 俺はかなり今回の修学旅行に対してやる気と言うか、楽しみと言うか、そういった感情があまり出てきてはいなかった。まず俺は外出自体があまり乗り気がしない、外に出るんなら家の中にいた方がいいと思ってしまう人種である。それに行先も気に入らない、まだ沖縄や北海道などの場所ならいいが俺達が3日後行くのは京都奈良である。この2つに関しては中学時代の修学旅行でもう行ったことがあるのだ。2回目ならまだ良いと言う意見もあるかもしれないが、奈良公園で鹿に思いっきり突進されて結構でかい怪我を負ったのをきっかけに軽くトラウマになっている。

そんなことを考えて机に突っ伏していると、横から声がかかってきた。

「今寝ると午後の授業つらいよ、午後一発目の授業は体育だけどね。」

よこに顔を上げるとそこには理名がいた、どうやら今教室内にいる仲良し6人組のメンバーは俺と理名しかいないようだ。

「え?次体育かよ、めんどくせー」

「面倒もなにも、あなた選択は卓球でしょ、しかもあの先生端っこでみんながスマホいじっても何も言わないから、信次にとっては睡眠時間じゃない。」

「失敬な、俺はきちんと授業に参加してます。それに寝てたとしても体育は3だからな!」

「あたしも3よ、て言うよりこんな文学少女に男子が負けて恥ずかしいとは思はないの?」

「なんかだんだんと重美に似てきたなお前」

「あら?似てた?」

もちろんある、だがやはり授業態度は誰からみてもよくはないらしい。

そんな風に理名と喋っていると次の授業の予冷がなった。

「そろそろ行くか、じゃぁまたあとでな理名。」

「うん、またあとで、あとあんたが最後の授業も寝そうだから言っておくけどみんないつもの場所に放課後集まるらしいから、あんたも来なさいよ。」

そう言い残して理名は教室をでていった。

「今日はバイトもないし放課後寄りますか。」

俺は次の授業に向かうため体操着を持って体育館に向かった。



この学校は東棟、西棟の2つに分かれている。正門側に東棟、その中間にグランドがある、俺らがいつも集まっているのは西棟の3階にある使われていない教室だ。そこに放課後暇があれば集まり、みんなで意味のない会話をしている。

今日も放課後に集まって何かするらしい、修学旅行の3日前だからそれについて話すんだろう、俺はそんな事を考えながらいつも集まっている教室に向かうため階段を上っている。

集合場所の教室前に着くと扉越しから話し声が聞こえてきた。

なにやら楽しそうに話している、別にあいつらと話したくない訳ではないが修学旅行3日前でもあるので話が面倒な事に傾かないことを祈るばかりである、そんな事を考えながら俺は教室の扉を開けた。


「あ、信次やっときたね」

「やっとでもないだろ、さっきホームルームが終わった後だろうに。」

そんなことを言いながら周りを見渡すと俺以外の全員がそろっていた。

「それでなんで集まったんだ?」

「別に集まること自体はいつもやってるだろうに、まぁ全員が集まったのは久しぶりだけどね。」

勝一が俺にそんなことを言ってきた、俺自体もちょくちょくこの集合場所には顔を出してはいるが、確かに全員が集まったのは久しぶりである。

「さぁ!みんな集まったことだし本日の本題の発表です!。]

少しにやけながら夏樹がそんなことを言ってきた。

「修学旅行が3日後に迫ってきたので、明日の土曜日はみんなで服を買いに行きたいと思いまーす!。」

「「おおーー」」

夏樹の発言に勝一と理名が声を合わせてきた、どうやら主催者はこの三人らしい。土曜日にこいつらとどこかに出かける、悪くはない、むしろ楽しめそうではある、しかし俺は服に興味がない、だから買い物は断ろうとおも・・・

「ちなみに全員強制参加でーす!。」

あっさりと伏線を張られた。

「おいまて、俺は服に興味がないから行かないぞ。」

「そうゆうこと言わない、それにもう決定しちゃったし、ねぇ理名ちゃん。」

理名が頷く、どうやら理名もかなり乗り気らしい。

「そうだよ信次、お前いつも同じような服しか着てないんだから、少しはオシャレした方がいいよ。」

勝一がそんなことを言ってきた、こいつはスタイルもよく顔もいいので、クラスの女子受けはいい。そんな奴が俺にオシャレした方が良いと言ってきている、嫌味にしか聞こえない。

「いいんだよ、いちいち着ていく服を考える方がめんどくさいだろ。」

「そんな屁理屈言ってないで行くよ。」

理名に言われてしまった、理名に対しては反論がしずらい。

「まぁあたしは服には全然興味ないけど。」

今までそわそわしていた重美がそんなことを言いだした、この感じは絶対に興味があって行きたいと思っている、なぜこんなに動揺しているのかはわからないが。

「行きたいなら正直に言えばいいじゃないか。」

「!!馬鹿そんなんじゃないわよ!!。」

馬鹿呼ばわりされた、俺こいつに嫌われてるのか?なんかそんな気がしてきた・・・

「まぁまぁ、重美ちゃんも一緒に来てくれるよね?」

「うん、まぁ行くには行くけど・・・」

夏樹が言うとあっさりと肯定した、なんで俺は駄目で夏樹は良いんだ?まったくもってわからん。

「晃二も明日大丈夫?」

「俺は大丈夫だよ、どっかの誰かみたいに服に全く興味がないってわけじゃないからね。」

晃二が俺を見ながら言ってきた、晃二もそこまで服に興味があるようには見えないが、やはり自分も少しは服に興味を持った方が良いのかもしれない。

思えばこれまでの人生で自分で服を買った事がなかった、流石に高校生にもなってそれはまずいのかもしれない、この機会に服に対して少しでも興味を持っておいた方がいいのかもしれないな。

「わかった、俺も明日行くよ。」

「よし、じゃぁみんな参加決定ね、じゃぁ明日は駅前に10時集合、みんな遅れないように。」

そんなことを理名が言い、みんなが声に出して了承した。

修学旅行、それ自体はそこまで楽しみではないが、このメンバーと行く旅行をより楽しくする、そのために服を買いに行くのもいいかもいしれない。

自分の服を高校生で買った事がないのは珍しいのだろうか・・・・

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