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THE一般人の日常的非日常。

作者: 歌綾

筆者は初心者どころか、文章書くこともほとんどしない人です。

だから、誤字、脱字、表現や文法の間違いなどが、多々あると思われます


そのようなものを見つけた際は、感想で「なんでこんなこともわかんねぇんだよ、この豚野郎!」と、罵ってあげると喜びます。


稚拙な文章ですが、よろしければ最後までお付き合いお願いします。

どうして……どうして、こんなことになってしまったのか。

何故、なぜ……「こいつら」が犠牲にならなければならなかったのか……。


―――たとえ、衆目を気にせず泣き叫んだとしても、こいつは帰ってこない。

俺のどんな慟哭も……こいつにはもう、届かない。



どうして、こんなことになってしまったのだろうか……。


どうして……いや、こいつの仇はわかっている。


今、俺の目の前で鬼のような笑みを浮かべている女だ……。


そして、俺の絶望が全く理解できないように、その嫌に整った顔に満面の笑みを浮かべた女はこんなことを言い出す。


「ほら、そんなに落ち込まないで。代わりの物ならいくらでもあげるから!ほら、代わりなんて幾らでもあるじゃないの!」


――前言撤回。これは鬼なんて生易しいものじゃない。悪魔…いや、絶望だ。絶望が形を成して俺の目の前に現れているんだ……。


そうだ……こいつの代わりなんていない。俺とこいつは、例えどんなことがあろうと一緒にいた。家も、学校も、買い物の時も、……風呂でさえ一緒に入ったこともある。


そんな仲だった。例え、世界のすべてが敵になろうとも、こいつだけは守り通してやる……そんな、決意をしていた。


しかし、現実はどうだ。俺が何もできないまま、こいつが犠牲となり。そしてその仇がいるのに……俺は膝をつき嗚咽をこらえることしか出来ない。


本当に、どこで間違えてしまったのだろうか……。


全ては、目の前の女と会ったことから始まったのだろうか。


いや……すべての根源は三時間前の、あの会話だったのだろう……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


―――俺、こと「雪風ゆきかぜ 終夜尾および」はこのDQN以外、至って普通の男である。

大して目立ちもしない日本人特有の童顔で、メガネをかけている。髪形も奇抜なわけではない。

身長も、168と微妙である。至って地味で普通な、「一般人」だ。


本来ならここで、「そのはずなのだが……」などというナレーションが入り、非日常に巻き込まれていく~的なファンタジー物へと発展するのだろうが……。

そんな御都合主義は俺の「雰囲気」を「ふいんき」と訳すポンコツ辞書には載っていない。


「さて……この状況。どうしたものか……。」


そんなごく普通の一般人である俺だが……今、少々おかしい出来事に巻き込まれている。

それが何かというと……。


「Excuse me? Could you tell me the way to the hospital?」(病院への道を教えてくださいませんか?)


なんと、見ず知らずの外国人に道を聞かれているのだっ!!


英語なんて、YES!とNO!しか分からない。分かるはずがない。あれは、人類が手を出していい言語ではないのだ。

今の僕どころか未来の僕にも理解できないと思われるため、取り敢えずさっきからYESを連呼してはいるが、おそらく、俺があてにならないのに気付いたのであろう。

露骨に周りを見始めた。他に頼りになる人がいないか探しているのか……。


そして、他に人を見つけたのか、礼すらも言わずにそちらへと行ってしまった。


引きとめたんだし、礼くらいは言ってもいいだろうよ…とも思ったが、全く役に立っていなかった現状を考えると当然の扱いだったのだろう。

そして、俺はその外国人に微妙な敵愾心と罪悪感を刺激されながら、それを紛らわすかのように外国人が向かった先を見た。


……そして、俺はすぐさま振り返りその場から離れようと「何やってるのよ……?」

して、捕まった。


どうにか逃げようとしても、この万力のような腕を振りほどくことか到底無理なのは経験からわかっているため、不服の意味をこめながらゆっっっくりと振り向いた……。


「……なにそのその嫌な物でも見たような表情は。まさかとは思うけど、あたしに向けたものだったら、今すぐにでもその顔整形してあげるわよ…?」


背後には鬼…のようにしか見えない、壮絶な笑みを浮かべた女がいた。

いや、人間はこれは笑みと言わないだろう。顔にしわを寄せるのと大差ない。つまり俺の目の前のこいつは笑うことが出来ない猿以下の存在であり、そして俺のような人間様には到底及ばないそんざ「……。」


心でも読まれていたのだろうか、俺がそんなことを思っている間にどんどん肩にかかる負担は強くなっていく。

そして……。


――バキッ


折れた。俺の肩は完全に折れて「ないわよ、大げさね。」……どうやら、肩の関節がなっただけで折れてはいないようだ。試しに肩を動かしてみるが、普通に動く。


なんだ、大丈夫か。と何事もなかったかのように俺は振り返り、帰り道を歩いて……


―――ガシッ


「……あの~。離してや、くれませんかねぇ……。」

「あんたが逃げようとしている理由を、私が納得できるように説明できればね。」

「いやぁ~…父が危篤との連絡を受けておりまして……。早く病院に行かなければなら「残念。あんたの親は両方出張中でしょう。もし危篤だとしても病院に行けるわけがない。」 ……え~、ですから今から海外に 「無理。あんたの語学力じゃパスポート失くしたわけでもないのに、空港からもでられないでしょう。もし本当に行くなら私も連れて行きなさい、心配だし。」……ごめんなさい、嘘です。貴方が怖いので帰らせていただけ 「却下。」 ……ですよね~。」


どうやら、俺を離すつもりはないようだ。


――先程から俺を離してくれないこの鬼『――ギリッ』……このお方は「神城かみしろ 火世観こよみ」。わけあって俺と知り合った、俗に言う美少女である。……その前に「暴力的な」が付くが。


「まず、納得できないうえに説明にすらなってない。もっと具体的に説明してよ。」

「といってもな……。肩、痛い。俺、怖い。ドゥーユーアンダースタン?」

「外国人から道聞かれてもYESしか答えない奴が英語使うな。あと、なんで片言なの?馬鹿にしてるの?整形されたいの?」


肩に置かれた手の力が更に強くなった。……流石に本気で痛くなってきた。ふざけるのは、このくらいにしておくか……。


「俺は今、久しぶりの休日を謳歌しているんだよ!お前らみたいな濃いメンバーに囲まれて、いつも疲れてるの!だから今日ぐらいはお前らに会わず、平穏な日々を過ごしたかったの!」

「……人を疫病神みたいに言っているのは気に食わないけど、話が進まないから流してあげるとして……。もう、会っちゃったじゃない。手遅れよ。それに、会いたくないからって逃げることはないでしょう。」


――てめぇが気づかなければ会うことはなかったんだよ!

なんて、口に出すことができるはずもなく、俺はとてもいい笑顔をしている、目の前の鬼の恐怖に屈してうなずいた……。


「でしょう?……全く、あんたが逃げるから、あの外人さん思わず張り倒してきちゃったわよ。まぁ、邪魔なところに突っ立っているのが悪いのよね。」


――いや、それは顔だけはいいお前に道を聞こうと思っていたんだろうよ!

とは思うが、まだ俺は命が惜しいので、頷く。


「そうよね~!それで~……」


……この後、俺はこいつの気が済むまで、30分ほど人形のように首を振っていた。

そして、やっと気が済んだのか「ね~。」と言ったきり、何も話さなくなった。


こちらをチラチラ見て、何か言いたそうにしているが、生憎俺には鬼の思考回路を読む能力はない。

早々にお帰り頂けるよう、営業スマイルを浮かべながら次の言葉を待っていた。

しかし、次の言葉で俺の仮面は跡形も残さず砕け散ることになる。


「ね、ねぇ……?今日、あんたの家……行っても、いい?」


「はぁ……?何言ってんの…?」


あまりの唐突さに平静を保つことができず、思わず本音が声に出てしまった。


――グシャッ


……そして次の瞬間、俺の目の前には綺麗な青空・ ・ ・ ・ ・が広がっていた。


何が起こったのか……気が付くと、俺は地面に仰向けに転がっていた。

顔が燃えるように熱い。そして、鼻からはなにかどろりとした液体が流れ出ていた。


……やっと理解した。そうか、俺は殴られたんだ。


自覚すると、顔の熱が痛みへと変わった。痛い。


「大丈夫~?思わず本気で殴っちゃったけど~?」


俺を殴った悪魔が上から笑顔で俺を覗き込んでいた。……何を白々しい、犯人のくせに。


「ま、あんたがわるいんだからね~。変な顔してたし。」


先程からの激しい攻防によるものなのか、妙に顔が赤い目の前の鬼に(変な顔は元からだよ!悪かったな!)と心の中でつこっみを入れ、メガネの位置を直そうと……って、あれ?顔の痛みがだんだん引いてきたのだが、何かいつもある感触がない。


……俺の顔に、メガネがかかっていないのだ。


「おい、俺のメガネはどこにある…。」

……俺は、何か確信のようなものを感じながらも、一縷の希望に託し、目の前の鬼に聞いた。


しかし、現実は非情であった。


「ああ、あれね。両方ともレンズどころかフレームも曲がってたから、捨てておいたわよ~。」


帰ってきたのは絶望であった。

「……は?」などという、素っ頓狂な声が出るほど、俺は混乱……いや、現実を拒否していた。


は?何、何こいつ言っているの?捨てた?何それ、新手の方言かよ。


「だから、捨てたってば!ゴミ箱に。」


――捨てた?何を?ゴミ箱に?何が?訳がわからない分かりたくもない。

――あのメガネは俺が小3の時、視力検査でCをとってからずっと使っている物だぞ?

――度が合わなくなっても、元のフレームとかを残したまま、今まで使ってきた……相棒みたいなものだぞ?

――それを、捨てた?ハハ……冗談はよしてくれよ。ハハ、ハハハハ……。


「はあああああああ!!!??」

「っッッ!っるさいわね!割れちゃったものは仕方ないじゃない!!」

「仕方なくなんかねぇよ!!割ったのはてめぇだろ!?何してくれてんの!何、俺の汗とか涙とか色々なものが詰まった思い出の品を捨ててくれちゃってんの!?」

「まぁ、そうだけど……。どうせ使えない物じゃない。捨てて当然でしょう?」


ありえない。こいつの態度も、言葉も、この現実も……。ありえない。ありえてはならない。なかったことだ、そうだ、なかったことにしよう。アハハハハハハハ……。


「そんな怒らなくても、私が違うもの買ってあげるから!ね?」


――そういう問題じゃねえんだよ!

と律儀に突っ込む気力もなく、俺はただ蹲り現実を否定することしか出来なかった。


こいつは……メガネは、もう帰ってこない。俺のどんな慟哭も、メガネにはもう、届かない……。



そうして俺の平凡な日常は、今日も休む暇なく、過ぎていくのであった。

なんだこの茶番は・・・。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。


次回は未定です。

ゆっくり待って行ってね!


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