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噂が人をたぶらかす・・・  作者: 水天日光天照
第一話『森山町の噂』
13/16

#13

 今は、二時間目も終了して、クラスに帰る途中だった。

「でっ、どうだった?」

 翔太が声をかけてきた。どうって、どうゆうこだろうか?

「どうって?」

「おいおい、さっきの噂だよ。何かに気が付いたんだろ?」

 あぁ、それの事か。だけど、確信が無いから言えないんだよね。

「なんとなくだけどね。だけど、気になることがあるから、調べてから言うね」

「まじかよ。わかったら、教えろよ!」

「うん、教えるよ!」

 翔太は、僕が言うと走り去っていった。

 だけど、女神の噂はあるのかな? とりあえず、十五年前の噂について調べないと……


 放課後、僕は図書室に行った。女神の噂があるかを調べるために。

「おや、涼太君じゃないか!」

「あっ、平本さん」

 図書室には、平本さんがいた。

「昨日はごめんね。仕事が長引いてしまってね」

 そうだ、学級日誌の事について聞かないと。

「いえ、あれで良かったでしょうか?」

「あぁ、あれでいいよ」

「そうですか、ありがとうございました。聞きたいんですけど、六年前の二学期の学級日誌って無いんですか?」

「あぁ、その本はね。どっかにいってしまったんだよ。探してるんだけど、見つからなくてね」

 そうだったのか……。無いものはしょうがない。なら、十五年前の学級日誌を借りるだけだ。

「そうでしたか、残念です。あの、十五年前の学級日誌を借りたいんですけど」

「十五年前の学級日誌かい? 分かったよ、今持ってくるから、そこに座って待っててくれ」

 平本さんが指したところは、空白の席が沢山ある所だった。どこに座ろうか。

「これだよ。十五年前の学級日誌はね」

 これに、女神について書いてあったら、それは【神霊参り】の神様が女神だって可能性が高くなる。だけど、出てこなかったら、ほぼ男だって事になるけど……

「ありがとうございます」

「ふふ、何かに気が付いた顔をしてるね。何か進展でも、あったのかい?」

「はい。【神霊参り】に出てくる神様の性別が、男だと思って友達に話をしていたら、友達が女神かもしれないよって言ってくれたんです。これには、中々気が付かなくて。神様だと男を連想する先入観に惑わされていたんだと、気が付いたんですよ」

「ほう。確かに、神様って言ったら男を連想するけど、女神もあるね。これは盲点だ」

「えぇ。なので、十五年前の学級日誌に女神関連や、類似の噂があったら、神様が女神の可能性が高くなって、一個も無かったら男の可能性が高くなるんですよ。」

「そうかい。それは、ぜひ調べてくれよ。今日は、急な仕事とか無いから、質問とか有ったら聞いてくれよ。僕は、カウンターに居るから。がんばってね」

「はい。」

 さて、頑張りますか。十五年前の学級日誌を開いて、読み進んでいった。

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