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できることなら、もう一度貴方の隣に。〜“殿下”、私を忘れてください〜  作者: 桜夜.Ari
第六章 忍び寄る影

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38 行こうか

作戦を立てましょう。失敗は許されないから」


「それについては、いい案がある——」



◇◆◇




「では……殿下。参りましょう、世界を、守りに」


私は手を差し出す。

殿下は頷き、私の手を取った。



「ああ。絶対、俺たちなら大丈夫だ」



そして視界は白くなり……先ほどの山付近の道に降り立つ。


作戦はこうだ。

いきなり魔法を使って山に入れば、前のように気取られてしまう。


だから魔力探知を避けるため、歩いて入る。


それまでは、魔法は使ってはならない。



それが最善だと分かっているけれど……魔法が使えなければ、私は何もできない、ただの荷物。

だからせめて、荷物にはならないように動かなければ。



「それでは、行こうか」


私は、こくりと頷いた。


その時だった。

前方から、人が走ってくる。



「逃げろ!」「急げ! 兵を呼べ!」


「なんだ!? 何が起こっている?」


殿下が、逃げてきた一人の男に問いかける。


「魔物の大群だ! お前たちも早く逃げろ!」


「魔物の……群れだと!?」


どうして……!?

人々が来た方を見る。




「っ……!!」


火が、燃え盛っているのが見えた。


「殿下、殿下。行きましょう! 私たちなら出来ます!」


「ああ! 元よりそのつもりだ!」




私たちは、人々とは逆の方向へと走り出す。

そのとき、誰かに手を掴まれた。


「お嬢さん! そっちへ行っちゃダメよ! 早くお逃げ!」


女性は、必死に叫ぶ。


でも——。

「ありがとうございます。でも……大丈夫です。だから、ここは私たちに任せてくれませんか?」


私はその女性の手を握り返し、そっと振り払った。


「本当かい……? あぁ……神様……ありがとうございます……」


「はい。必ず。皆さんの帰る場所を、守ります」



殿下が、短く頷く。


「行こうか」



私たちは、炎の立ち上る方角へと駆け出した。

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