表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
できることなら、もう一度貴方の隣に。〜“殿下”、私を忘れてください〜  作者: 桜夜.Ari
第六章 忍び寄る影

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/68

67 忍び寄る声は

とある場所。


木々は異様なほど伸び、草は踏み荒らされることもなく生い茂っている。


昼のはずなのに、光は届かない。


空気は重く、あたりは薄暗かった。




そんな僻地に、足音がひとつ、響く。


ローブに身を纏った女が、早足で進んでいる。


女は何かに追われているような、焦った表情を浮かべる。

歩く足が速くなる。




『あの女が選ばれるのはおかしいと思わないか?』



その女の脳内に低い声が響く。


……おかしい……?



女の足が、わずかに止まる。


脳内に浮かぶのは銀髪の女性と、黒髪の男性……。

寄り添う2人。



……いいえ…。


あの2人はお似合いよ。

だから駄目よ……。


女は、ぎゅっとローブの裾を握りしめ、再び歩き出す。歩調が、早まる。



『お前は何を言っている…?お前に相応しいだろう?』


あの2人を引き離すなんて嫌…だから…私…私が相応しい…だから、だから……?




『選ばれるべきはお前だ。そう思わないか?…あの女からあいつを解放してやれるのはお前だけだ…』


…選ばれるべきは…この私……。


私しかいないの…?



『あぁ、お前は間違ってなどない…全てを、正しい位置に戻したいだけ、そうだろう?』



……間違って、いない?


正しい位置に…戻す?


『お前は間違っていない……!』


そう、私は間違ってない。

彼を……彼女から解放しなければ…わたしが、選ばれるべきは私よ……!!



『…そうだ…あの女を——……』




———ければ……はやく……あの、あの女を…。





早く………!



行かなければ……!

 


帝国に影が落ちてゆく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ