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できることなら、もう一度貴方の隣に。〜“殿下”、私を忘れてください〜  作者: 桜夜.Ari
第五章 寄せられる違和感、選ばれる覚悟

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66 私たちの番


「準備、と言っても――」


彼の言葉に、私は小さく首を振った。


「確かめたいことがあります」

「何だ?」


「クルーディア様が、このことに関わっているのかどうかを」



殿下は頷く。


「……彼女を斬れば済む話ではない、ということか」

「…斬…!?…斬ってはいけません。それに……彼女を失えば別の“器”を探すでしょう」


沈黙が落ちる。




「引き離す、か」


「はい」



失敗すれば、取り返しがつかない。

やり方もわからない。


イグナスが、一歩前に出る。


「殿下。女神様。その山域……我々魔法使いが張る結界が、すでに三度、壊されています。

また、本来生息しない場所にも魔物がでている状態です」


私は、無意識に胸元へ手を当てた。

急がなければ。


「では、そこへ行きましょう」


殿下は頷く。


私は、ゆっくりと息を整えた。


「“彼女”に会いに行きましょう。ノクテリオスが根を張る前に」


闇は、すでに動き始めてる。

今度は、私たちが、踏み込む番だ。

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