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18 私の答えは
全てを包み隠さず言った私をフィアナさんはじっと見つめて、心配そうな顔をした。
「わかったわ。でもルアリナ、決意を揺らがすことを言って悪いけど、貴女はそれでいいの?」
ズキズキッ
胸が痛い。
「………」
わからない。
私、これでよかったの?
あれ、なんで?
それでいいはずなのに、どうして……。
「ルアリナ、それが答えよ。じっくり考えなさい」
そう言って、フィアナさんは私の頭を優しく撫で、部屋を後にした。
「私は、どうしたいんだろう」
前みたいにセシル様と一緒にいたい。
セシル様は私を好いてくださっている。
けれど、このままでは駄目なの。
彼の結婚は、彼自身の意志だけでは決まらない。
国になんらかの利益をもたらす結婚にしないといけない。
しかも、セシル様はこんな私のこと、ずっと好きでいてくれるだろうか。
記憶をなくしたことで、また新たな道に進むことができるはずだから。
「これでいい」
はずなのに、どうしてこんなに胸が痛いの?
私の決意は、固まっているのよ。