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【0:1:0】ワガママな君へ

ワガママだよねぇ

あれもしたいこれもしたい

好き勝手にさ、あっち行ってこっち行って

後ろついて行ってる私のことなんて見もしないで


そのくせにさぁ

思い出したみたいに振り返って

早く早くって笑ってくる

これ見て、なんて笑ってくる

私の手を引っ張って、よく分かんないことまくし立てて

分かんないよ、何の話してるか

楽しそうなことは伝わるけどね

君がそれを気に入ったのは分かったよ

だけど私はやっぱりそれが何なのかよく分かんないよ


別にそんなことは言わないけど

だって君が楽しそうだし

既に違うの見つけて走り出してるし


昨日も一昨日も、今日だって通った道なのに

毎日毎日、違うものを見つけては楽しそうに笑って

どれだけ見渡して歩いても私はそんなことにはなんないよ


だからね

私は君と歩くのが好きだよ


時々、ぶん殴ってやろうかと思うけど

時折、唇摘まんで喋れなくしてやろうかと思うけど

まぁ、思うだけ

だって、ワガママで、好き勝手して、わけのわかんない君が好きだし

見てない隙に、こっそり隠れてやろうかと思うけど

ちょっとは私のことも見ろバカって思うけど


でもさぁ

私がしんどい時はしれっと隣を歩いてくる

私が苦しいときは黙って隣に居てくれる

ちゃんと見てくれてるんだよね

じゃあ普段は何なんだ、バカ

空気を読め

やっぱこっちを見るな

あぁほんと

ワガママだよねぇ


ねぇ

ねぇ、今日は手を繋ぎたい気分なんだけど

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