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【0:0:1】手の中の
あー、遠いなぁって
分かってたことだけど
分かり切ってることだけど
どうすれば君みたいになれるかなって
あの日はそればっかり考えた
どうすれば君と並べるのかなって
君になれないと分かった日に考えた
追いつけるような気がするのに
すぐ傍にいるような気がするのに
歳は同じで
性別だって同じで
学校だって
夢だって
手がついてて、足がついてて
目がふたつに鼻がひとつ口ひとつ
こんなにも同じはずなんだけど
だからきっと届くはずだと思うんだけど
空に手を伸ばして、そっと手の中に星を閉じ込めるみたいな
雨上がりの虹
炭酸の泡
粉雪
届きそうで、掴めそうで
すぐそこにあるように見えるのに
そんなのは全部幻で
それならせめて遠くに見せてくれればいいのに
どうしてそんな近くなんて嘘つくの
八つ当たり
分かっているけど
分かっていても
あぁ、遠い
分かっているのに
何で、この手はこんなにも空を




