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【0:1:0】暖を迫る

寒いと恋しくなるわけだよ、人の温もりってものがね

これはもうどうしようもない

だって人はこんな寒い中で生きるようになってないんだから

だからこれは仕方のないことなんだ

生きるために

そう、あくまで生存のための手段なわけだ

別に邪な欲望で君に抱きつこうなどと

あわよくばその腹筋を撫でまわしたいなどと

そんなことを考えてるわけじゃないんだ

これはあくまで冷えた手を、身体を、互いの熱で温めるために

漫画だってよくあるだろう?

雪山で肌を寄せ合い暖をとるシーンが

それと変わらないわけさ

ここが別に雪山ではないただの片田舎の、一軒家の、小さな自分の部屋だとしても

そこにストーブがあろうが、エアコンがあろうが、ベッドがあろうが関係ない

いや、あったとしても……だとしてもだよ

暖をとるという目的に人肌が適していることに君だって異論はないだろう

何故ここで無言で毛布を差し出せるのか、私にはさっぱり分からないよ


……そうか、君は強情だものな

分かった、私が悪かったよ

考えを改めよう


私に大人しく抱きしめられろ


説得など無意味だと分かったからね

無駄なことなどしないに限る

だから君も諦めるといい

私は君で暖をとる

私は私の欲望のために

君を、抱きしめる


さぁ、覚悟を決めてくれるかい

今日という今日は逃がさないよ

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