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【0:1:0】雨と別れと君

憂鬱な空気を切り裂くみたいに、傘を回す

くるりくるり、透明な傘が雨を弾いて

くるりくるり、ここだけ私の無敵ゾーン

なんて子どもみたいなことを考えながら


気分屋な空とにらめっこ、あっぷっぷ

雲間にこっそり光はいないか

そろそろ太陽が恋しいな、とか

雨で君に会えない私、織姫

なんて馬鹿みたいなことを考えながら


パシャリパシャリと大行進

靴も足も濡れてって

「もういっか」と

傘を畳んで上から下まで


どれだけ馬鹿なことを考えたって

どれだけ馬鹿なことをやったところで


濡れた頬を雨のせいなんて思えないのに

「バッカみたい」と呟いて

「バッカみたい」と噛みしめて

濡れたことも、濡らしたことも、全部全部

誤魔化せないとわかっているのに

こんなことに意味はないのに


勝手気ままな君の顔

一度くらいは殴ってしまえば良かったろうか

最後くらい、文句を言ったら良かったろうか


「何もできないから、代わりに空が泣いているのね」

似合わない冗談を吐き出して

傷ついてることを少し認めて

さよならはもう少し言えそうにないけど

そんなことが少しばかり悔しいからさ

晴れ間に向かって歩いてみようか


たぶんあっちは虹が見れるよ

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